OKIが新たに始めた「まるごとEMS」サービス
沖電気工業株式会社(以下、OKI)は、製造業における多様な経営課題に応えるため、3つの新たな「まるごとEMS(エレクトロニクス・マニュファクチャリング・サービス)」を開始しました。このサービスは、企業が抱える「持たない経営」を促進し、経営指標の改善を目指しています。
経営課題への新しいアプローチ
製造業は、近年少子高齢化や生産年齢人口の減少といった社会的な課題に直面しています。加えて、人件費の高騰や為替の急激な変動による影響も無視できません。こうした環境下で、企業は新商品開発のスピードを短縮し、かつ「モノづくりの匠」といった人材の育成に注力する必要があります。OKIの「まるごとEMS」サービスは、これらの課題に対して有効な手段となるでしょう。
3つの「まるごとEMS」サービス
新たに提供されるサービスは、大きく分けて3つです。
1. 製品群まるごとEMS
特定のコア製品群に設計リソースを集中できるサービスです。企業は概要設計や生産までをOKIに委託し、自社では重要なアイテムにリソースを集中させることができます。
2. 共通工程まるごとEMS
最新の生産設備を活用しつつ、部品調達や棚卸管理、基板実装などの生産工程を横断的に受託します。これにより、企業の設備投資を抑えることが可能です。
3. 工場まるごとEMS
このサービスでは、顧客の工場機能すべてを代替する『バーチャルファクトリー』を構築。工場・設備の固定費を変動費化しながら、効率的な生産活動を支援します。
サステナブルな生産技術
OKIは、2002年度から情報通信分野において高品質な製品の変種変量生産を行ってきましたが、そのノウハウを活かして新サービスを展開します。本庄工場H1棟は、国内で初めて「ZEB(ネットゼロエネルギービル)」の認定を取得しており、環境に配慮した生産が可能です。
今後もOKIは、設計から製造、出荷、保守までを一貫してサポートし、顧客のニーズに最適なソリューションを提案していく所存です。特に、経営資源を効率的に配分することで、企業の成長をサポートする役割を果たすことに全力を注ぎます。
結論
経営環境が急激に変化している現在、OKIの「まるごとEMS」サービスは、多くの製造業者にとって、大きな機会と成長の可能性を提供します。この新しいサービスがどのように企業の経営課題を解決するのか、今後の展開に期待が寄せられます。