兵庫県産の米粉専門ブランド『田田田堂』の魅力
兵庫県に新たな風を吹き込む米粉専門ブランド『田田田堂―たたたどう―』が、神戸市と多可町のふるさと納税返礼品に選ばれました。このブランドは、“世界に誇れる日本の米粉食カルチャーをつくる”というビジョンのもと、米粉を使用したモノとコトの提案を行っています。特に注目すべきは、その名の通り「米粉だからおいしい」を実現することに挑む点です。
ブランドの誕生と背景
『田田田堂』の設立のきっかけは、酒造用の名米「山田錦」との出会いでした。山田錦は、酒造りだけでなく、米粉としてもその特性を発揮しています。このブランドは、山田錦の産地である兵庫県多可郡多可町で育成された有機JAS認証米を活用し、更にそれを有機JAS認証の製粉所で米粉に加工しています。このようにして生産者との強い結びつきを持ったモノづくりを実現しています。
今後はモノづくりにとどまらず、レシピの発信や地場の工芸品の紹介、生産者との交流など、地元の文化や風土を尊重したコトづくりにも力を入れていくとのこと。生産者、消費者、ブランドの三者が共存共栄する関係を築くことを目指し、稲作文化の持続可能性についても意識しています。
焼き菓子の紹介
今回は『田田田堂』が提供する焼き菓子の詰め合わせが、神戸市と多可町のふるさと納税返礼品に選ばれました。焼き菓子には、乳、卵、小麦、白砂糖が不使用という点が特筆すべきポイントです。これにより、アレルギーを持つ方やグルテンフリーを実践する方にも安心して楽しんでいただけます。具体的な商品は以下の2種類です。
- - むすび(64個入り) 田田田堂の定番焼き菓子「山田錦サブレ」、「山田錦ガレット」、「山田錦ボール」の3種類が各4フレーバー入った詰め合わせ。お酒にも合う塩味スナックや、ティータイムを彩る甘いスイーツなど、様々なシーンで楽しめます。
- - みのり(40個入り) 同じく定番焼き菓子から「山田錦サブレ」と「山田錦ガレット」のスイーツを選びました。大人向けの塩味サブレとリッチな甘さのガレットの食べ比べができます。
山田錦の特性と米粉の可能性
山田錦は、その名声に値する最高級酒米であり、米粉としても優れた特性を持っています。その特筆すべき理由は「粘りの少なさ」と「充実した甘味と旨味」です。しかし、最近の日本酒離れやコロナ禍により需要が減少しており、作付面積の縮小が耕作放棄地の増加につながる可能性があります。
『田田田堂』では、これまで酒造用として出荷されていた良米に加え、規格外の米も積極的に利用することでフードロスの削減を目指しています。また、環境に配慮した有機JAS認証米を使用することで、持続可能な未来の実現にも貢献しています。
サステナビリティへの取り組み
『田田田堂』は、米粉を通じて良い循環を社会に生み出すために、5つの柱を大切にしています。具体的には、米粉の可能性を広げ稲作を応援するものづくり、誰もが楽しめる味の提供、生産者と消費者の直接的なコミュニケーション促進、環境に優しい栽培法の推進、フードロス削減の取り組みを行っています。
まとめ
『田田田堂』が追求する米粉の新たな可能性と、その背景には地域と生産者との密接な関係があることがわかります。また、アレルギーを持つ方やグルテンフリーを実施する方々に向けた優しい焼き菓子が、多くの人々に親しまれることを願っています。今後もこのブランドに注目し、兵庫県の文化と食の素晴らしさを広めていきたいですね。