Varonisが発表した2025年第3四半期決算の注目ポイントと今後の展望
2025年10月28日、データセキュリティの業界で名を馳せるVaronis Systems, Inc.(Nasdaq: VRNS)は、自社の2025年第3四半期決算を発表しました。この発表では、様々な経済指標が取り上げられましたが、特に目を引くのは年間経常収益(ARR)の大幅な増加です。
ARRの大幅な増加とSaaSの進展
発表によると、VaronisのARRは前年同期比18%増の7億1860万ドルに達しました。この中で、SaaSのARRは全体の約76%を占めており、近年の市場におけるクラウドサービスの需要の高まりを示しています。VaronisのCEO、Yaki Faitelson氏は、顧客が自社のSaaSプラットフォームを選択する流れが進んでいることが、この結果に寄与していると考えています。
一方で、四半期末においては連邦政府および非連邦政府向けのオンプレミスサブスクリプション事業での更新率の低下が見られ、予想を下回る結果となりました。この点は、今後の戦略にも影響が出る可能性があります。
2025年の経済指標
2025年の経済指標は、前年度に比べてかなり良好です。2025年第3四半期の総収益は1億6160万ドルで、前年同期の1億4810万ドルから増加しました。この中で、SaaS収益も同様に増加し、1億2580万ドルに達しました。
しかし、タームライセンスのサブスクリプション収益は2,480万ドルと前年の6,880万ドルから大幅に減少しています。これは、顧客がSaaSプラットフォームへの移行を進めていることが主な原因です。通常の保守・サービス収益も減少しており、1,090万ドルとなっています。
キャッシュフローと自社株買い
年初来の営業活動によるキャッシュフローは、前年同期の9090万ドルから大幅に増加し、1億2270万ドルとなりました。また、フリーキャッシュフローも前年の8860万ドルから増え、1億1160万ドルに達しました。 これに伴い、Varonisは最大1億5000万ドルの自社株買いを承認しました。このプログラムは、今後12ヶ月以内に完了する予定です。
新たな戦略と成長に向けた取り組み
新たな事業戦略として、Varonisは高度なフィッシング攻撃やソーシャルエンジニアリング攻撃に対抗するため、AIネイティブ型メールセキュリティプロバイダーであるSlashNextを買収しました。この戦略により、メールやデータの関連性を分析し、早期の脅威を検知・遮断する能力が向上すると期待されています。
さらに、Cyral買収を基にした次世代データベース活動監視を導入し、シンプルで効率的なデータベースセキュリティを提供する取り組みも進めています。これにより、クラウド提供サービスの拡大も目指しています。
財務見通しと挑戦
今後の見通しでは、第4四半期におけるARRを下方修正する見通しです。これは最近の市場での業績不振と、自社ホスト型ソリューションの終息決定が影響していると考えられています。2025年度全般に関しても、年間経常収益が前年比14%〜15%であるとの見通しが示されましたが、競争環境の変化やリスクが実際の成績に影響する可能性があるため慎重が求められます。
結論
Varonisの2025年第3四半期決算は、SaaSの成長やキャッシュフローの改善などポジティブな要因が多く、今後の成長が期待される一方、オンプレミス事業の状況や市場リスクという課題も抱えています。今後、競争優位性を保つためにどのような戦略を講じるのか、その展開に注目が集まります。