富澤商店が生成AIを駆使して業務を革新
日本の製菓・製パン業界で106年の歴史を誇る株式会社富澤商店は、最新のIT技術を駆使し、自社の業務効率化を目指す新たなプロジェクトを発表しました。今回、同社はITコンサルティング企業Jarminalと提携し、Microsoft 365の生成AIを使用したナレッジ共有システムを構築しました。この取り組みは、企業が抱える情報格差や業務負担を軽減するための実践的なDX事例として注目されています。
背景と課題
富澤商店は、幅広い製菓・製パン用商品の取り扱いを持ち、約8,000件のレシピを自社で開発しています。しかし、その豊富なナレッジは本社での分散管理に伴い、店舗と本社間で情報の行き違いや格差が生じていました。このため、新人スタッフの教育が滞り、ベテランスタッフに業務負担が集中していました。これらの課題を解決するため、デジタル技術の導入が急務とされ、Jarminalとの業務提携へと至りました。
解決策:Microsoft 365と生成AIの統合
Jarminalとの協力により、富澤商店はMicrosoft 365環境に生成AIチャットボットを導入しました。このシステムでは、AIが社内に蓄積された情報を検索し、店舗スタッフの質問に対して自然言語で応答します。これにより、問い合わせ対応が大幅に効率化され、特定のスタッフに負担が偏らないように配慮されています。
導入の効果と成果
この新しいシステムにより、新人スタッフの教育が容易になり、店舗スタッフはAIに手軽に質問ができるようになりました。問い合わせ対応が AI によってサポートされるため、業務効率が向上し、スタッフの生産性が上がります。また、これまで時間を要していたお客様対応や店舗運営に多くの時間を割くことができるようになり、サービスの質が向上しました。
取り組みの独自性
富澤商店は、単にシステムを導入するのではなく、組織全体での生成AI活用を促進するために以下の施策を実施しました。
新たな業務フローを策定し、店舗からの問い合わせ対応をAIに委託。その結果、本社スタッフはナレッジの管理や更新に専念できるようになりました。
社内ナレッジの適切な管理を行いながら、セキュリティ対策を強化し、安心して利用できる環境を構築。
生成AIのスキル向上を目的とした全社的研修を実施し、現場で即座に活用できるスキルを身につけることに成功しました。
今後の展望
富澤商店は引き続きデジタル技術の活用を進め、業務の改善を図る方針です。これによって、お客様へのサービス向上を目指すとともに、社員が働きやすい環境を整備し続けることを目指していきます。今回の取り組みは、今後の業務にさらなる価値を追加するステップとなるでしょう。
会社概要
株式会社富澤商店
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代表者: 富澤淳
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事業内容: 製菓製パン材料の販売(実店舗・ECサイト)、商品開発
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データ:
公式サイト,
オンラインショップ
株式会社Jarminal
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代表者: 北河 政人
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事業内容: IT・業務コンサルティング
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データ:
Jarminal公式サイト