判断ミスを減少させる脳の使い方を学ぶ新著『仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣』

判断ミスを減少させる脳の使い方を学ぶ

日本人は、日々の生活で数多くの判断を下しています。しかし、少なからず「判断ミス」を経験したことがあるのではないでしょうか。「ああ、こうしておけば良かった」と後悔する瞬間は、誰にでも訪れます。これらの判断ミスが、時には取り返しのつかない結果を招くこともあります。

そんな日本人が、なぜ判断をするのが苦手なのか。その理由の1つは、幼少期から周囲の意見に従い、自己主張を控えることが大切とされてきた文化的背景にあります。このため、自分の意見や判断を持つことが少なく、判断する経験自体が不足していると言えます。

膨大な情報に惑わされる現代

デジタル社会において、私たちは毎日膨大な情報に触れています。しかし、情報が増えることは一見良いことに思えますが、実は選択肢が増え、余計に判断ミスを招く原因にもなっています。情報をどう取り扱うかが、正確な判断を下すためには非常に重要です。

判断ミスが起こるメカニズム

本書『仕事の「判断ミス」がなくなる脳の習慣』は、この判断ミスのメカニズムを解説しています。著者の加藤俊徳氏は脳内科医であり、様々な研究を通じて脳の働きと判断のプロセスを紐解いてきました。情報が不足していたり、何かに引っかかりを感じているにもかかわらず判断を急ぐことが、多くの誤りを生む要因です。

的確な判断を下すために

判断が得意な人は、どのように情報を収集し、適切な判断を下しているのでしょうか。判断の元となる情報を収集した後は、その情報の質と量を見極めなければなりません。豊富な情報があっても、正確な判断ができるかどうかは、取捨選択する力にかかっています。

本書では、そうした思考を「情報形成力」と名付け、正しい情報を形成することで判断ミスを防ぐ具体的な方法を探求しています。

毎日3分でできる判断力を磨く新習慣

脳は適切に鍛えることで活性化し、新しい神経ネットワークを形成します。著者は「1日3分！判断力を磨く10の新習慣」と題して、日常で簡単に実践できる方法を紹介しています。「自分自身の判断基準を設ける」、「一度は何でも疑ってみる」「反対意見を考慮する」など、すぐに取り入れられる習慣が多く語られています。

また、本書では「自分の記憶や経験が判断ミスにつながる」ことや、「じっくり考えた方が良い結果を生むわけではない」という意外な事実も明かされています。読者は、判断ミスを減らすための知識を得られるでしょう。