中谷潤人が振り返るWBCバンタム級V3戦
2023年2月24日、東京・有明アリーナで行われたWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(27歳)の3度目の防衛戦が、彼のボクシングキャリアの歴史に新たな1ページを加えました。挑戦者ダビド・クエジャル(23歳・メキシコ)との試合は、なんと3回TKO勝ち。その試合内容を先日放送されたWOWOW『エキサイトマッチSP』で解説した中谷は、自身のパフォーマンスについて「自然に体がスムーズに反応した」と振り返ります。
試合前、中谷はクエジャルの身長(174㎝)と全勝の記録(28戦無敗)に警戒を寄せていましたが、彼のトレーナーからの指示で冷静に試合運びを行ったと言います。対戦前のオッズは中谷有利な約6対1でしたが、彼は「大きい相手だからこそ注意が必要」としっかりと準備を重ねて挑みました。
未来を見据えた試合展開
試合のスタート当初は挑戦者が積極的に前に出てきましたが、王者中谷は冷静にそのプレッシャーに対処。トレーナーから背中を押され、左ストレートを効果的に使って主導権を掴むことに成功しました。2ラウンド目にはクエジャルの前進を止める正確なパンチを放ち、彼の動きに変化をもたらしました。
3ラウンド目に入ると、緊張感が高まる中で中谷のボディへのパンチが炸裂し、クエジャルからダウンを奪う瞬間が訪れました。中谷は「スムーズに体が動いた」とその時の感覚を振り返ります。2度目のダウンを奪った時には、挑戦者は立ち上がるのに苦労し、レフェリーからカウントを受ける結果となりました。
この圧勝を経て、中谷は30戦全勝(23KO)という成績を保持し、KO率の高さが際立つ結果となりました。バンタム級での4連続KO勝ちという勢いもあり、彼の次なる試合に対する期待は高まります。
対戦要求と将来の展望
試合後、同じバンタム級のIBF王者・西田凌佑(28)がお披露目され、中谷は「西田選手、やりましょう!」と呼びかけ、対戦ムードが盛り上がりました。この試合は、全勝のサウスポー同士の王座統一戦となるかもしれません。中谷は「実際にリングで向き合わないとわからない」と述べ、注目の一戦に期待を込めました。
さらに、中谷は年間表彰式の壇上で、4団体統一世界スーパー・バンタム級王者の井上尚弥から対戦オファーを受けました。井上は「1年後の東京ドームで盛り上げましょう」と言い、中谷も「気が引き締まった」とその重みを受け止めています。
井上は次戦をアメリカで控えており、中谷も年内には2試合から3試合を計画しています。双方が勝ち進むことで、夢の対決が実現する可能性が高まります。
続く挑戦への意気込み
中谷潤人は、6月に予定されている次戦に向け、ロサンゼルスでのトレーニングに入る予定です。彼は未来の大きな試合を見据えながら、地道にパフォーマンスを高めていこうとしています。今後の“ビッグバン”の動向に、多くのファンが注目しています。
WOWOWの番組『エキサイトマッチSP「中谷潤人vsクエジャル」』は、4月28日午後9時から放送予定で、これまでの試合を深く掘り下げた内容となっており、必見です!