TKPがエスクリの筆頭株主に、業界再編を目指す新戦略が始動

TKPがエスクリの筆頭株主に

株式会社ティーケーピー（TKP）が、2025年6月10日をもって株式会社エスクリの筆頭株主になることが決まりました。これにより、TKPはエスクリの議決権の19.62%を所有することとなり、エスクリは持分法適用関連会社となる見通しです。

出資の背景

TKPは、エスクリとの資本業務提携を通じて、ブライダル業界の平日の有効活用を図り、顧客との相互送客などを進めてきました。ブライダル業界は新型コロナウイルスの影響から完全には回復していないものの、婚礼の多様化が進んでいます。このような中で、業界全体は新たな顧客ニーズに応えるべく模索を続けています。

一方で、TKPは遊休スペースを会議室やイベント会場として再生させてきた経験を持っています。このノウハウをブライダル施設にも適用し、業界の効率化を目指すことが今回の株式取得につながりました。

TKP既存事業とのシナジー

TKPとエスクリの関係には、法人的なシナジーがあります。TKPの法人顧客向けにエスクリとの共同ブランド施設「CIRQ」を運営することで、平日の稼働率を向上させ、顧客サービスを充実させることが期待されます。また、エスクリの完全子会社である株式会社渋谷に改装工事を委託することで、コスト削減を図ります。これらのシナジーを活かし、業界全体の持続可能性向上に取り組んでいく意向です。

今後の取り組み

TKPは、エスクリの独立した経営の維持を重視しつつ、施設の稼働を最適化し新たな市場価値の創出を目指しています。企業価値の最大化に向け、ブライダル業界の再編を成長戦略として掲げ、2024年末には株式会社ノバレーゼの株式60%を取得する予定です。これにより、エスクリの株式取得が実現しました。

TKPは、空間再生事業における知見をベースに、事業再生や地方創生に向けた多重的な成長戦略を推進し、企業価値向上を図る方針です。