三社電機製作所、1700V/300A SiC-MOSFETモジュールを開発 - 高効率化と省エネ化に貢献 -

三社電機製作所、高効率化と省エネ化を実現する1700V/300A SiC-MOSFETモジュールを開発

株式会社三社電機製作所（本社：大阪市）は、1700V/300A SiC-MOSFETモジュール「FCA300AD170」を開発したことを発表しました。

SiC（シリコンカーバイド）パワーデバイスは、従来のSi（シリコン）に比べて低損失で高速動作が可能なため、近年注目されています。特に大電流・高電圧用途においては、車載や産業用分野での省エネルギー化に貢献するキーデバイスとして期待されています。

三社電機製作所は、すでに1200VのSiC-MOSFETモジュールをリリースしていますが、今回新たに1700V製品をラインアップに追加しました。従来製品よりも電流容量を拡大した300A定格とすることで、よりハイパワーな用途に最適な仕様を実現しています。

新製品の特長

高耐圧 1700Vの実現により、より効率化した回路アプリケーションが可能

従来のSiC-MOSFETモジュールよりも高い耐圧を実現することで、より効率的な回路設計が可能になります。

小型化と長期信頼性設計を実現

三社電機製作所独自の「Techno Blockパッケージ技術」を採用することで、小型化と長期信頼性の向上を実現しています。この技術は、はんだ接合技術とトランスファーモールド工法を組み合わせたものです。

高速動作を実現

ダイオード機能を内蔵したDioMOS（Diode integrated MOSFET）チップを搭載することで、高速動作を実現しています。

高温動作時でも高い信頼性を確保

高温動作時でも長い短絡耐量時間を保持し、保護機能の設計を容易にしています。また、高温動作時でも低オン抵抗を保つ特性を持つため、高出力アプリケーションに有利です。

誤動作に強いチップを搭載

Vgsth =4.0V（Typ.）のチップを搭載することで、ゲートのノイズ信号に対する感度を低くし、設計を容易にしています。