コリアーズ新報告書が示す2025年のプロジェクトマネジメント
大手総合不動産コンサルタントのコリアーズ・ジャパンが、アジア太平洋地域におけるプロジェクトマネジメントの未来を示した新たなレポートを発表しました。この報告書では、地域の経済環境とビジネスニーズの変化に対応し、プロジェクトのデリバリーの方法を再定義することを目的としています。2025年に向けて、プロジェクトデリバリーは単なるコスト管理や納期遵守を超え、企業のビジネス成果に直結する重要な場として位置付けられています。
直面する課題と新戦略の必要性
コリアーズは、以下の3つの主要な課題がプロジェクトマネジメントを変えると指摘しています。
1.
コスト圧力の高まり:インフレや資材価格の上昇などにより、企業には予測可能性と柔軟性が求められています。
2.
価値創出の使命:限られた予算の中で成果を最大化する必要があり、投資目的と成果の一貫性が重視されています。
3.
成果を意識した空間設計:ブランド価値や人材獲得、サステナビリティを考慮した多面的な成果を生み出す空間設計が求められています。
これらの課題を克服するために、コリアーズは新しい戦略的アプローチを提案しています。特に、チェンジマネジメントやESGの視点、ユーザー中心の設計を取り入れることで、空間がビジネスの成果を直接的にリンクさせる戦略的な資産になるとしています。
AIの活用がもたらす変化
この報告書では、AI(人工知能)がプロジェクトデリバリーの「ゲームチェンジャー」とされており、各フェーズでの意思決定をサポートする役割を強調しています。初期段階でのコストモデリングやリアルタイムの予測分析、調達の最適化、施工中の進捗管理にまで、AIがプロジェクトの各段階で品質とスピードを向上させることが期待されています。
5つのフェーズにおける戦略的アプローチ
コリアーズは、プロジェクトマネジメントの5つの基本フェーズにおいて以下の戦略的アプローチを提案しています。:
- - プランニング:AIによるシナリオ分析で財務的透明性を確保。
- - デザイン:バリューエンジニアリングとライフサイクルコスト分析を組み合わせ、長期的な効率を追求。
- - 調達:パフォーマンス分析と市場テストによりコストリスクを抑制。
- - 建設:統合型コストトラッキングで予算内管理を徹底。
- - クローズアウト:最終監査で成果最大化を支援。
グローバルな専門性と地域特有の知識の融合
コリアーズは、アジア太平洋地域に1,800人以上の専門家を擁し、東京、シンガポール、ムンバイ、シドニーなどの都市で高度な空間を提供するサポートを行っています。グローバルなイノベーションと地域の専門性を組み合わせることで、複雑な課題にも適切に対応しています。
この新たな取り組みは、アジア太平洋地域におけるプロジェクトマネジメントの未来を導く重要なステップと言えるでしょう。さらに詳細を知りたい方は、
こちらから報告書をご覧いただけます。
コリアーズについて
コリアーズは、ナスダックおよびトロント証券取引所に上場する、不動産サービス業界のリーダーです。世界70か国で事業を展開し、23,000人以上の従業員が顧客の不動産価値を最大化するための専門的なサービスを提供しています。全世界で年間49億ドルの収益を上げ、運用資産は1,000億ドルに達しています。
コリアーズ・ジャパンでは東京・大阪を拠点に、オフィスから産業用不動産まで幅広いサービスを展開しており、顧客の多様なニーズに応えています。