フードトラック駆けつけ隊、熊本地震の食支援を振り返る
2016年の熊本地震において、一般社団法人フードトラック駆けつけ隊は、75ケ所の避難所でキッチンカーを利用し、無償で食事を提供しました。このプロジェクトは、30日間で延べ64台のキッチンカーと共に行われ、合計7,400食を被災者に届けることができました。この記事では、活動の概要や経験から得られた知見、今後の課題について詳しくご紹介します。
実施概要
活動は、2016年8月4日から8月31日までの25日間にわたり、熊本県八代市の9つの避難所で行われました。これには、八代トヨオカ地建アリーナなどの多くの避難所が含まれています。初日からの3日間は大規模な避難所に11台で集中支援を行い、合計2100食を提供しました。その後は小規模の避難所へ支援先を移動し、最終的に多くの避難所での支援が完了しました。
食事支援の中で見えた「3つのズレ」
活動を通じて、次の「3つのズレ」が浮き彫りになりました。
1.
準備と要請のズレ: 準備が整うまでに時間がかかり、活動開始が発災7日後になりました。これは、行政や支援団体からの具体的な支援要請が必要であり、受け入れの確認や食材費などの手続きを整えるために時間がかかったためです。
2.
避難者数と必要食数のズレ: 消息が公表された避難者数だけでは、必要とされる食数を決定できなかったことが挙げられます。避難者数は日々変動し、また一人の避難者が複数の食事を受け取る場合が多く、それに応じて提供数が変動しました。
3.
求められるメニューのズレ: 支援への呼びかけには短時間で提供しやすい軽食が多かった一方、実際には温かいごはんのような日常的な食事が避難生活で求められていました。このため、状況に応じてメニューの調整が不可欠でした。
「フェーズフリー」の重要性
この活動で得た経験を通じて、平時のシステムや情報を災害時に活用する重要性を再認識しました。SHOP STOPのシステムを通じて、事業者情報や過去の提供履歴、設備、安全管理情報などを利用することで、迅速かつ効率的に支援を進めることができました。特に、災害対応車両の通行手続きや保健所との連携など、平時からの準備が非常に助けとなりました。
今後の課題
活動の成果を踏まえ、今後は自治体や支援団体との連携をより一層強化し、災害時の食事支援の体制を整備していくことが求められます。また、活動に参加した事業者との良好な関係を持続させ、彼らが安心して参加できる仕組みを築いていきたいと考えています。今後の訓練や体制の見直しを通じ、より効果的な支援が実施できることを目指します。
終わりに
メロウ、そしてフードトラック駆けつけ隊は、平時から災害時へのスムーズな連携を目指し、今後も尽力していきます。私たちの活動が、今後の防災活動にどれほど寄与できるか、期待と責任を持ちながら進めていきたいと思います。支援の輪を広げ、次回の災害に備えて準備をしっかり整えていきましょう。