台湾のベンチャーキャピタルが福岡に拠点を開設
台湾の大手ベンチャーキャピタルであるCDIBキャピタルグループの傘下にある開発創新管理顧問が、新たに福岡の天神に拠点を開設した。この取り組みは、日本と台湾のスタートアップ間のイノベーション連携を強化するための重要なステップと位置づけられている。
新しい拠点の設立背景
2022年8月にはクールジャパン機構と共同で「CDIBクロスボーダー・イノベーション・ファンド」を設立し、日本市場へのスタートアップ投資を進めている。福岡市はスタートアップ支援に力を入れており、活気に満ちたスタートアップエコシステムが形成されている。このような背景から、CDIBキャピタルは福岡を二つ目の拠点として選定したのだ。
開発創新管理顧問の総経理、郭大經氏は福岡の利点について、「九州最大の都市であり、スタートアップ支援が整備された理想的な環境です」と語り、アジア主要都市へのアクセスの良さも強調した。
主要な取り組みと展望
新たな拠点の所在地は、米国のスタートアップ支援企業「CIC Fukuoka」であり、既にCICとは戦略的パートナーシップを結んでいる。福岡では、デジタルトランスフォーメーション(DX)や人工知能(AI)、モバイルコマースなどの分野で、九州のスタートアップへの投資を計画している。そして、日台のスタートアップ企業とのオープンイノベーションを促進するイベントも開催予定だ。
CCBIには、日台の政府系ファンドやIT大手のHimax、SYSTEXが出資しており、リソースを効率的に活用できる環境が整っています。この新しい拠点の設立を通じて、福岡のスタートアップエコシステムとのつながりを強め、日本のスタートアップが台湾を含む国際市場に進出する手助けを行う方針です。
開発創新管理顧問の概要
開発創新管理顧問は、台湾の金融大手KGIファイナンシャル・ホールディングの傘下にあたる会社で、豊富なファンド投資と管理の経験を持つ。2023年には東京に「CDIB Tokyo Innovation Hub」を設立し、クールジャパン機構との共同出資によりCDIBクロスボーダー・イノベーション・ファンドも立ち上げており、日台スタートアップのグローバル展開を支援する多様なイベントを開催している。
主な投資分野には、AIやブロックチェーン、DXやGX(グリーントランスフォーメーション)、モバイルコマース、および生活関連事業などが含まれる。これからの時代において、福岡が新たなスタートアップの拠点としての役割を果たす期待が高まります。福岡での活動が、日台両国のスタートアップのさらなる発展につながることを願っています。