冷凍冷蔵倉庫市場の拡大と新規開発
2024年、東急不動産株式会社が冷凍冷蔵倉庫事業に本格的に乗り出し、広島県の広島市と千葉県の柏市に新たな施設を開発すると発表しました。この新規参入により、同社が手がける冷凍冷蔵倉庫の数は計6物件となります。この動きは、共働き世帯の増加やネットスーパーの普及、また冷凍食品の消費量の増加といった需要を背景にしています。
新たな冷凍冷蔵倉庫の開発
具体的には、今年から着工する物件には、LOGI FLAG TECH 名古屋みなとⅠ、LOGI FLAG TECH 大阪南港Ⅰ、そして仮称のCBRE IM-LOGI’Q 新子安があります。さらに、2025年4月には西淀川コールドセンターが満床での竣工を予定しています。このように新たな開発が進む中、特に注目されるのが「西淀川コールドセンター」です。ここは、入居企業と契約を締結し、工事の進捗と共に満床稼働が決まっています。
広島市の新倉庫「LOGI’Q広島」
広島市に新たに計画されている「LOGI’Q広島」は、延床面積約2万坪の大型マルチテナント型施設です。冷凍・冷蔵倉庫からドライ倉庫まで多様なニーズに対応できる仕様で、広島都市高速3号線の「吉島出入口」からも近く、交通アクセスが優れています。これにより、この地域での物流拠点としての重要性が高まっています。
柏市の冷凍冷蔵倉庫開発プロジェクト
次に千葉県柏市では、共同事業者と共に冷凍冷蔵倉庫の開発を進めています。東京都心から直線で約30kmの距離にあり、常磐自動車道「柏IC」からのアクセスも良好で、関東各方面への物流拠点として期待されています。
自動ラックを導入した最新技術
さらに、名古屋みなとと大阪南港にある物件には、自動ラックが設置された「冷凍自動倉庫」が計画されています。これは、物流業界が抱える労働力不足や過酷な就労環境を改善するための取り組みです。加えて、これらの物件では各施設に太陽光パネルを設置し、自家消費電力の創出にも注力しています。
環境への配慮と冷凍倉庫の未来
冷凍冷蔵倉庫の需要が急増する中、東急不動産はこれからも市場のニーズに応えるべく、さらなる倉庫の開発を進めていく方針です。それにより、テナントに対する環境経営のサポートを行い、脱炭素化に寄与することを目指します。
まとめ
東急不動産の新たな冷凍冷蔵倉庫事業の展開は、効率的な物流と環境への配慮を両立させた現代のニーズに応えるものであり、今後の成長が大いに期待されます。新しい開発が地域経済や物流の未来にどのように影響を与えるのか、その動向から目が離せません。