Bioworksが発表した「Progress Report 2025」と次世代合成繊維PlaXの未来

Bioworksが発信する新しい未来へ

京都府相楽郡に本社を置くBioworks株式会社は、持続可能なアパレル産業を目指す「Progress Report 2025」を初めて発行しました。これは自社の植物由来の合成繊維「PlaX（プラックス）」の開発状況や、サステナビリティに向けた取り組みをまとめたものです。

PlaXとは何か？

PlaXは、サトウキビなど植物由来のバイオマス素材であるポリ乳酸に、独自開発の植物由来の添加剤を加えた新素材です。この素材は、石油由来の繊維の代替として期待されており、環境への負担を軽減する特性があります。PlaXの使用により、長繊維のCO2排出量を70%、短繊維では50%削減できることが分析の結果明らかとなっています。さらに、水の使用量を90%削減でき、生分解性という特性からも環境に優しい選択肢とされています。

「Progress Report 2025」の内容

本レポートでは、PlaXの国際サプライチェーンにおけるライフサイクルアセスメント（LCA）分析結果や、サステナビリティビジョンの進捗が初めて公開されました。また、ケミカルリサイクルの実証実験に関する情報も含まれています。この取り組みは、ファッション業界の環境問題に対して新しいソリューションを提供することを目的としています。

2030年へのビジョン

Bioworksは2030年に向け、石油由来のポリエステルの10%をPlaXに代替することで、合計220万トンのCO2削減に貢献することを目標としています。この目標に向かって、日々の研究や開発を進めており、そのロードマップを示すロジックモデルも公開されています。

ステークホルダーとの協力

本レポートの中には、PlaXの素材開発に協力した長谷虎紡績株式会社のインタビューや、株式会社マッシュスタイルラボによるPlaXを用いた製品開発の経緯についての紹介も含まれています。これにより、Bioworksの取り組みに共感するパートナー企業との連携を強化し、持続可能な未来に向けてのさらなる理解が深まることを狙っています。