セントカンパニー社、日本市場での香りの新展開
世界中の高級ホテルやラグジュアリーブランドの空間芳香を手がけるセントカンパニー社が、日本市場における展開を一層強化しています。日本総販売元であるセントカンパニージャパン株式会社(東京都世田谷区、代表:奥村美和)は、2019年から国内市場での本格的な活動を開始しました。
香りのブランディング
セントカンパニー社は、「香りのロゴをブランディングに」をコンセプトに、イタリア・ミラノを拠点にオリジナルの空間芳香機器やフレグランス商材を開発・販売しています。フォーシーズンズミラノホテルや、アルマーニ、グッチといった高級ブランドの芳香製品を手がけてきた実績があります。
新しい香りの提案
今回、日本市場で新たな展開として「香りの12ヵ月」というコンセプトを掲げ、特定の季節やイベントに合わせた香りの提供を行います。例えば、3月のホワイトデーに向けては、チョコレートの香りを5種類用意しています。これらはそれぞれ、クーベルチュールを使用した高級チョコレートに似た香りです。
桜の季節にも対応し、日本人のイメージに合ったナチュラルな桜の花の香りも準備しています。また、「日本茶」や「竹」、「柚子」といった日本特有の香りでも、季節に応じた製作が可能で、まさに日本市場に特化したサービスを展開しています。
香りの力
自然由来で本物に近い香りは、ブランドの店舗やイベントで消費者の心を掴む力があります。消費者が香りを体験すると、その香りを嗅いだ際にブランドやイベントに対する良いイメージを記憶として留めることができます。これがセントカンパニー社が提唱する「香りのロゴをブランディングに」という方針です。
香りのピラミッド
セントカンパニー社が提供するフレグランスは、「香りのピラミッド」という基本概念に基づいて設計されています。
- - トップノート: 香水を最初に嗅いだときの香り
- - ミドルノート: フレグランスの中心となる香り
- - ベースノート: 最後まで残る香り
このように、3段階に分かれた香りの構造が特徴です。
嗅覚ブランディングの重要性
セントカンパニー社は、すべてのブランドにはそれぞれストーリーがあると考えており、そのストーリーを拡散させるための手段として「香り」を重視しています。嗅覚でのブランディング(Olfactory Branding)は、聴覚や視覚と同様に、マーケティングにおいて重要な役割を果たします。調香師のMandy Aftelによる研究でも、香りと記憶の関連性は実証されています。心地よい香りの記憶は、脳に強く残り、同じ香りを再体験した際に以前の経験を思い出させるのです。
製品とサービス
セントカンパニージャパンでは、IoTシステムを搭載したディフューザーが提供されており、リモートでの噴霧量や噴霧時間などの管理が可能です。香りのブランディング手法を通じて、消費者の記憶に残る体験を提供しており、フレグランスの開発からメンテナンスまでを一括でサポートしています。
イタリアやフランスの香りの専門知識を持ち、本物の香りを直輸入で届けることに特化したセントカンパーニー社の取組みは、国内市場での新たな可能性を示すものとなるでしょう。