フランスのアーティストエステル・ラガルドの写真展が新宿で開催

エステル・ラガルド写真展「Secrets d'ateliers -アトリエの秘密-」

新宿区に位置するアイデムフォトギャラリー[シリウス]は、2024年9月5日から9月11日の期間、フランスのアーティスト、エステル・ラガルドによる写真展「アトリエの秘密」を開催します。この展覧会は、フランス・アルクイユのフリオ・ゴンサレス市立ギャラリーの30周年を記念する特別な展示となります。

展覧会の背景と内容

エステル・ラガルドは、2021年にアルクイユ市で行われた展覧会に出展した15人のアーティストを撮影し、彼らのアトリエを題材にした作品を発表します。参加アーティストには、パット・アンドレア、ナタリー・バス、ローラン・エスケレなど、多岐にわたる才能が揃っています。彼女は、写真を通じてアーティストの現実と創作活動を融合させ、観覧者に新しい視点を提供します。

エステル・ラガルドの作品は、銀塩写真のみを使用し、長いポーズを大切にするという特徴があります。彼女の慎重に設計されたセットや背景は、まるで作品そのものが主役であるかのように、美しさと動きを効果的に引き立てます。アトリエの持つ実在感と、それにエステルが施した演出が絶妙に絡み合っています。

例えば、ホセ・ガマーラのアトリエには植物が飾られ、クリスティーナ・シシュコワが持つ砂は彼女自身によって配置され、アーティストの表現力を強調しています。作品の背景には、色のコントラストや感性が巧みにデザインされており、アートと空間が一体となって、観覧者の心を惹きつけます。

エステル・ラガルドのプロフィール

エステル・ラガルドは、パリを拠点に活動する写真家であり、2010年からagence révélateurに所属しています。彼女はアルル国立高等写真学校とパリ・ラ・ヴィレット国立高等建築学校を卒業し、数々の賞を受賞しています。彼女の作品には自己の病気体験をテーマにしたものや、友人に捧げたオマージュも含まれています。彼女の作品は、フランス国内外のギャラリーで展示され、多くのコレクションに収蔵されています。

エステルの作品は、空間と人との関係を探求することに主眼を置いており、心の状態や日々の体験を反映させる試みとして表現されています。特に、フィルムを使用した作品作りは彼女独自の美的アプローチであり、小道具やセット制作を通じて、テーマに深みを加えています。