環境に優しい新しいパッケージが登場
TOPPANは、最新の持続可能な技術を活用し、水性フレキソ印刷と新しいノンソルベントラミネート技術を組み合わせたレトルト殺菌および電子レンジ対応のパッケージを開発しました。この新たなパッケージは、従来のパッケージ製造方法と比較して、CO₂排出量を約13%削減することが期待されています。
開発の背景
地球規模での気候変動の影響を受け、企業や日常生活において持続可能性への関心が高まっています。TOPPANは、環境を重視する企業活動を重要視し、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めています。これに基づき、同社が導入したLCA(ライフサイクルアセスメント)を通じて、提供するパッケージ製品の環境負荷を定量的に評価し、顧客のCO₂排出量削減に貢献しています。
新たに開発されたレトルト対応パッケージは、環境負荷を低減するための生産方法を採用しており、溶剤をほとんど含まない水性インキによる印刷と、有機溶剤を使用しないノンソルベントラミネーションを組わせることで、VOC(揮発性有機化合物)排出量を大幅に削減することができます。このように、生産方式の変更だけでも、環境への影響を軽減するパッケージを実現できるのです。
製品の特徴
水性フレキソ印刷による環境配慮
水性インキを使用することで、VOCの排出を大幅に抑えられる点がこの印刷方式の特長です。関連技術が発展したことで、これまで飲料ラベルや軽包装用途に限られていた水性フレキソ印刷が、今回のレトルトパッケージでも活用できるようになりました。
ノンソルベントラミネーションによる環境配慮
有機溶剤を全く使用しないノンソルベントラミネーション技術により、VOC排出量をほぼゼロに抑えたことが、この新しいパッケージの最大のポイントです。この技術革新により、従来は難しかったラミネーションでの展開が可能となりました。
未来に向けた目標
TOPPANは、持続可能な社会への貢献を目指し、今後も水性フレキソ印刷およびノンソルベントラミネーションによるパッケージのバリエーションを拡大していく考えです。2025年には、関連受注を含む売り上げを30億円に到達させることを目指しています。また、この技術をトイレタリー製品などにも応用し、業界全体での環境配慮型パッケージの普及を図る計画です。
TOKYO PACK 2024について
この新たなパッケージは、2024年10月23日から25日に開催される「TOKYO PACK 2024」に展示されます。この東京国際包装展では、世界が驚くような包装イノベーションをテーマに、さまざまな技術が紹介される予定です。TOPPANは、他の業者とともに最先端の技術を発表し、持続可能な社会に向けたメッセージを発信します。会場は東京ビッグサイト、ブース番号は東ホール小間番号2U09です。
TOPPANのサステナブルブランド「SMARTS™」も注目を集めており、パッケージを起点にした持続可能な選択を提示することで、環境への配慮をさらに強化しています。その詳細は公式サイトでご確認いただけます。
この新技術が未来にどれだけの影響を与えるのか、今後の展開にぜひご注目ください。