NTTテクノクロスが目指す、持続可能な畜産業の未来
NTTテクノクロス株式会社は、最近開催された「第13回NTTグループサステナビリティカンファレンス」において、その取り組み「アニマルウェルフェアとAIが拓く畜産業の未来」で最優秀賞を受賞しました。この結果は、会社が掲げてきた「新たな価値創造と地球のサステナビリティ」の実現にむけた努力の証とも言えます。
畜産業の現状と課題
日本の畜産業は現在、人手不足や高齢化、さらには生産コストの上昇といった深刻な課題に直面しています。これらの問題を解決し、国産肉用牛の安定的な生産を実現するためには、何らかの新しいアプローチが必要です。このために、NTTテクノクロスではAIを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しており、持続可能な畜産業の実現に向けた様々な取り組みを行っています。
AIを活用した取り組み
NTTテクノクロスの主なプロジェクトのひとつに、牛の行動データをリアルタイムでモニタリングする「U-motion®」の導入があります。このシステムは、牛に装着されたセンサーを通じて行動を観察し、疾病の兆候を察知するものです。これにより、牛の健康状態を早期に把握し、適切な対応を行うことが可能になります。
U-motion®の特徴
U-motionは、牛の飲水や食事、休息など7つの行動を24時間365日モニタリングします。得られたデータはクラウドに集約され、迅速な分析が行われるため、管理者はいつでも牛の健康状態を把握することができます。この高度なシステムは、デザミス株式会社との協力のもとで実現されています。
BUJIDASによる牛の安全性向上
もう一つの重要な取り組みが、肉用牛の起立困難を予防するシステム「BUJIDAS」です。これはカメラを使い、牛舎の監視を行い、危険な姿勢を検知した際にAIが警報を発するものです。起立困難は肉用牛の死亡原因となる重大な問題ですが、このシステムにより牛の健康リスクを大幅に削減し、人間にとっても作業負担を軽減すると期待されています。
BUJIDASの重要性
起立困難は牛の体内でガスが異常に発生し、それによって呼吸が困難になることから生じることが多いです。BUJIDASは、そのような事態を未然に防ぎ、牛にとってのリスクを低減します。このシステムは、NTTテクノクロスとベルシステム24との共同プロジェクトとして、2024年4月から正式なサービスとして提供される予定です。
アニマルウェルフェアの重要性
アニマルウェルフェア、つまり動物の福祉にも大きく貢献するこれらの技術は、単に畜産業の効率化だけではなく、農業全体の持続可能性にも寄与すると考えられています。家畜を快適な環境で育てることは、ストレスや疾病を減少させ、生産性の向上にもつながります。
未来への展望
NTTテクノクロスは、今後もAIを中心にした先端技術の導入を進め、牛に優しい環境づくりを推進していく方針です。これにより、持続可能な畜産物の供給を支え、未来の畜産業の発展に寄与していくことを目指しています。受賞を機に、さらなる技術革新と社会貢献が期待されます。