ヒハツ由来ピペリンの効果
2025-10-30 13:00:36

大正製薬が発表したヒハツ由来ピペリンの研究成果

大正製薬、ヒハツ由来ピペリンの功績を学術集会で発表



大正製薬株式会社が2025年10月23日に開催された「第11回Tie2・リンパ・血管研究会学術集会」で、約20年間の研究から得たヒハツ由来ピペリンの成果を発表しました。この研究は血管の健康維持に寄与する内容であり、特に血圧低下に関する新たな発見が注目されています。

ヒハツ由来ピペリンとは


ヒハツとは、東南アジアを中心に自生するコショウ科の植物であり、特にインドネシアで多く使われるスパイスです。この植物に含まれるピペリンには、血流を改善する働きがあることが知られていますが、具体的な作用メカニズムや人間への効果についてはこれまでに明確な証明がされていませんでした。そこで、大正製薬は約20年にわたってヒハツの研究を進めてきました。

研究成果のポイント


日本国内で行った最新の研究成果には以下の3つの重要なポイントが含まれています。

1. 血圧低下メカニズムの解明
内皮細胞を用いた実験により、ピペリンが一酸化窒素(NO)の産生を促進し、血管を弛緩させることが分かりました。このNOは血圧を下げる重要な因子です。点滴法で行った実験において、ピペリンを添加した内皮細胞は、添加していないものに比べてNOの生成が有意に増加しました。

2. 臨床試験での血圧低下効果
ヒハツ由来ピペリンを含む食品を摂取した高血圧の日本人成人を対象にした臨床試験では、摂取開始1週目からプラセボ群と比較して有意な血圧低下が確認されました。この効果は12週にわたって持続し、その結果からヒハツが血圧を下げる効果があることが示されました。

3. 血管の柔軟性維持の効果
続いて、血管内皮機能を測定する研究で、ヒハツ由来ピペリンを含む食品によって血管の柔軟性の維持が確認されました。これは血管の健康を保つ上で非常に重要です。FMD(血流媒介性拡張)値による評価では、摂取群がプラセボ群よりも有意に高い数値を示しました。

研究の背景と今後の展望


大正製薬では「セルフメディケーション」の一環として、血管の健康維持に注目しています。オスラー博士の「人は血管と共に老いる」という言葉からも分かる通り、血管の健康は全身に影響を及ぼし、個々人の健康維持には欠かせません。
このような観点からヒハツ由来ピペリンの研究を進めてきた結果、非常に有望な成果を得ることができました。これからも大正製薬はさらなる研究を進め、血管の健康を支える製品の開発に努めていく方針です。

まとめ


大正製薬のヒハツ由来ピペリンに関する研究成果は、血圧低下や血管の柔軟性に寄与する可能性を示すものであり、今後の製品開発に大いに貢献するでしょう。健康を自分で守るための選択肢として、ヒハツ由来のピペリンを含む製品が注目される時代が来るかもしれません。

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