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81プロデュースとイレブンラボの提携

声優事務所81プロデュースとAI音声技術の先駆者であるイレブンラボが業務提携を結び、日本の声優の声をグローバルに展開していく計画が発表されました。この提携によって、声優の声質やトーンを保ちながら多言語化を進める仕組みが整えられ、日本のコンテンツが世界に発信されることが期待されています。

提携の背景

昨今、声優の声が無断で利用される事例が増加しており、この問題は業界全体にとっての大きな懸念となっています。81プロデュースは、創業45年の歴史を持ち、400名以上の声優を抱える信頼のある事務所です。このタイミングで提携を結ぶことで、国内外の不正利用問題に一石を投じる狙いがあります。

イレブンラボは、音声デジタル透かしやC2PA準拠の技術を使い、声の真正性を確認しつつ、多様な言語へ翻訳する取り組みを行っています。これにより、日本の声優の声質を損なうことなく、29カ国語に対応したコンテンツが生成されるのです。

声優の声を守る文化的挑戦

この提携は、言葉の壁を越えて日本の声優文化を育む試みでもあります。「ハイブリッド声優」という新たな概念が誕生し、日本語の声優と多言語に対応できる声優が共存できる未来が描かれています。これはただの技術提供に留まらず、日本の声優文化の保存・継承を目指す挑戦なのです。

提携による期待と影響

81プロデュースとイレブンラボの提携によって、日本のコンテンツ産業はグローバル市場との接続が進むと期待されています。具体的には、多言語対応のスピードとコストが改善され、吹き替え作業の効率化が図られるでしょう。さらに、声優自身の権利が守られることで、新しい収益機会も創出される見込みです。

また、現場での制作負荷が軽減され、生産性も向上することが予想されます。この新しいアプローチは、声優やクリエイター、制作会社、そしてファンにとって非常に大きな価値をもたらすことでしょう。

代表者のコメント

81プロデュースの代表取締役社長である南沢道義氏は、アニメ産業の成長と共に声優業界も発展してきたことを振り返り、今回の提携には多くの可能性があるとコメントしています。また、イレブンラボの田村元氏も、日本の声優が持つ独自の文化や高い表現力の重要性を強調し、ビジネス機会の拡大に向けた意欲を示しています。

今後の展開

両社は、今後さまざまな声優の音声登録を拡大するとともに、アニメや映画、ゲームなど多様なジャンルへの技術適用を進めていく予定です。グローバル配信会社や制作会社との協業も視野に入れ、さらに多くのプロジェクトを推進していくことが見込まれます。

日本の声優文化を守りつつ、新しい技術を取り入れた取り組みが、声優業界全体に新たな風をもたらすことでしょう。

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