LOMBY株式会社(東京都品川区)が、プレシリーズAラウンドにて、総額2.7億円の資金調達を成功させました。この資金は、同社の自動配送ロボットLOMBYの量産に向けた技術開発及び運用体制の整備に使用される予定です。
LOMBYは、超高齢社会におけるラストマイル輸送の課題を解決するために設計されたロボットです。現在、政府も進めているNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)によるディープテック・スタートアップ支援事業にも採択されており、この分野においての重要性が評価されています。
資金調達を行った投資先には、ユナイテッド株式会社、MLCベンチャーズ株式会社、Suzuki Global Ventures、DRONE FUND株式会社が名を連ねており、これによりLOMBYの事業がさらに拡大する可能性が高まっています。ユナイテッドのキャピタリスト、小畑暁史氏は高齢化や労働人口の減少を背景に、地方でのラストワンマイル配送の重要性を強調しました。
MLCベンチャーズの投資部長関本峻治氏も、LOMBYの技術が持続可能な社会の実現に寄与することを期待し、ロジスティックス業界への革新を呼びかけています。
一方、スズキ株式会社はCVCファンドを通じて、LOMBYに出資しました。スズキの部長、藤谷旬生氏は、少子高齢化の進行による生活インフラの維持が重要であると訴え、LOMBYとの共同開発を進める意義を語りました。
さらに、DRONE FUND株式会社の大前創希氏も、前回のシードラウンドに続く追加出資を通じ、LOMBYが自律走行の技術を進化させることに期待を寄せています。
LOMBY株式会社の代表取締役内山智晴氏は、調達資金を基に、国内外で通用する新しいモビリティインフラの構築を目指しています。内山氏は自社開発を重視し、電動車椅子の技術を応用したロボットの市販化に向けて、さらなる研究開発を進めています。
LOMBYの自動配送ロボットは、2023年4月に改正された道路交通法により公道走行が可能になり、商用運行に向けての実証実験も進行中です。昨年の創業以来、ハードウェアとソフトウェアの両方を自社開発し、現在では第4世代モデルにまで成長しています。
今後は、LOMBYの技術を異なる国々に展開し、高齢化社会が直面する課題にアプローチすることが期待されています。さらに、LOMBYでは量産化に向けた開発と運用のために積極的に人材を募集しており、多国籍のエンジニアチームが新しい未来を目指しています。なお、詳細な採用情報は公式ウェブサイトで確認できます。
このように、LOMBYの取り組みは実社会における具体的な課題に対して多方面からのサポートが集まっており、今後の進展が一層注目されます。