ローム株式会社が4種類のAC-DCコントローラICを新発売！産業機器向けの最適解

ローム株式会社が新たにAC-DCコントローラICを発表

ローム株式会社（本社：京都市）が、産業機器向けのAC-DC電源に最適な新しい汎用コントローラICを開発しました。この新製品は、PWM制御方式を採用しており、さまざまなパワートランジスタに対応する4種類のモデルをラインアップしています。これにより、産業機器での電源供給の効率性向上が期待されています。

新製品の特徴

新しいコントローラICは、次の4つのモデルから成り立っています。

- BD28C55FJ-LB：低耐圧MOSFET駆動用
- BD28C54FJ-LB：中・高耐圧MOSFET駆動用
- BD28C57LFJ-LB：IGBT駆動用
- BD28C57HFJ-LB：SiC MOSFET駆動用

これらの製品は、特に産業用途のニーズに応える設計がされており、コストダウンや効率化に寄与します。

基本仕様

新製品は、SOP-J8という標準的なパッケージを採用し、入力電圧範囲は6.9Vから28.0Vに対応。回路電流の最大値は2.0mA、起動電流は最大75μAで、デューティーサイクルの最大値は50%です。これにより、設計時の柔軟性が確保されており、工数の削減にも寄与します。

全モデルに搭載されている自己復帰機能の低電圧誤動作防止（UVLO）機能は、一般的な製品の誤差±10%に対し、±5%という高精度を誇ります。この結果、高い信頼性の確保が可能となりました。

安定供給体制と今後の展望

新製品は、2024年7月から量産体制に入り、月産10万個を見込んでいます。生産はローム浜松株式会社（浜松市）とフィリピンのROHM Electronicsによる共同体制で行われ、長期的な需要にも応えられる体制が整っています。

また、今後は高耐圧MOSFETやGaNデバイスに対応したモデルも予定しており、ますます多様化するニーズに応える計画です。

インターネット販売情報

新製品は、コアスタッフオンライン™やチップワンストップ™などのプラットフォームを通じて大学各社から購入可能です。

まとめ

ローム株式会社の新しいAC-DCコントローラICは、産業機器向けとしての広範な対応力と高信頼性を兼ね備えています。国内外の半導体供給不足が続く中、この新製品の市場投入は、産業分野にとって大きな意味を持つでしょう。特に、電源部の効率化が求められる中で、ロームの新製品が期待されます。これにより、より効率的な産業活動の支援が可能となることが予想されます。