株式会社Scalarが発表した最新のScalarDB 3.17
株式会社Scalarは、2023年最新のデータベースエンジン、ScalarDB 3.17を発表しました。このバージョンでは、新しい技術により、既存データベースのスキーマを変更せずに導入できる画期的な機能が実装されています。企業のデータ基盤の運用が複雑化する中、ScalarDBは異なるデータベースを統合し、一貫したデータ管理を実現します。
ScalarDBの新機能
ScalarDB 3.17の最大の注目ポイントは、トランザクションメタデータを分離して管理できる新機構です。従来、トランザクションのためのメタデータをアプリケーションデータと同一のテーブルに配置する必要がありましたが、これが多くのシステム改修の障害となっていました。新機構により、これらのメタデータを独立した領域で管理できるようになり、既存システムの更新なしにScalarDBを活用できます。これにより、データベースのモダナイゼーションが容易に進められるようになります。
対応データベースの拡充
また、ScalarDB 3.17では、新たにNewSQL製品であるTiDBやAlloyDB、さらにAmazon S3、Azure Blob Storage、Google Cloud Storageといった主要なクラウド環境のオブジェクトストレージでも動作するようになりました。これに伴い、サポートされるデータソースは合計25種類に拡大。特に、異種さまざまなデータベースを対象にしたデータの一貫性の確保は、企業のデータ管理において重要な要素です。
オンプレミス環境への対応
新バージョンは、Red Hat OpenShiftのようなオンプレミス環境でも利用可能となり、セキュリティ要件が厳しい環境でのデータ処理もサポートします。これにより、クラウドとオンプレミスが組み合わさったハイブリッドクラウドの構築が容易になり、企業のインフラ戦略を柔軟に対応できるようになります。
企業のデータ利活用の未来
データ活用が重要視される今、企業が持つデータを如何に迅速に活かすかは、成功のカギを握ります。ScalarDB 3.17は、こうした企業のニーズに応えるべく設計されており、既存のデータシステムと新たな技術の融合を促進します。
今後の展望として、ScalarDBはカタログ機能の強化や高度なクエリ機能の拡充を目指し、さらに多様なユースケースへの対応も進める予定です。企業のデータガバナンスが強化されるとともに、データ活用の高度化を実現し、ビジネスの成長をサポートします。
株式会社Scalarについて
株式会社Scalarは、2017年に設立され、日本発のグローバルスタートアップとして、東京とサンフランシスコにオフィスを構えています。データベースの統合を行うユニバーサルHTAPエンジン「ScalarDB」などを開発し、企業のデータ管理の未来を創造しています。詳細に関しては公式ウェブサイトを訪れてください。
公式ウェブサイト:
ScalarDB GitHub
公式ドキュメント:
ScalarDB docs