京都の歩き方歴史小説家50の視点
直木賞を受賞した作家、澤田瞳子さんが手がけた新しい歴史エッセイ集『京都の歩き方歴史小説家50の視点』が、2025年3月26日に新潮社から発刊されます。本書は、京都で育ち、歴史研究者としても活躍している澤田さんが、自転車で巡る日常の中で感じた京都の歴史や文化についての気づきを、50のエピソードとしてまとめたものです。
知られざる歴史の足跡を探る
「紫式部は鰯を食べたか?」の問いかけや、「生八ツ橋『夕子』とは誰なのか?」といったユニークな視点が光ります。これらの問いが示すように、京都にまつわるさまざまな逸話や史実が、私たちの日常にどのように呼応しているのかを的確に捉えています。澤田さんが提案する「看板散歩」は、京都の街中で出会う看板から歴史を感じ取り、再発見する楽しみを提供します。
京都という街の解像度を上げる
京都は千年の歴史を持つ都市であり、145万人もの人々が暮らしています。それだけに、あらゆる時代の痕跡がこの地に根付いています。本書を通して、読者は京都についての知識を深めるだけでなく、現在見える景色の背後にある歴史の流れを感じ取ることができるでしょう。京都を旅する人々にとって、魅力的な手引きといえる一冊です。
目次に見る多彩な内容
本書は、歴史好きの方はもちろん、旅行を楽しむ方々にも興味深い内容が盛り込まれています。目次には、歴史の謎を解くフレーズが並んでおり、興味がそそられることでしょう。例えば、「道真が聞いた鐘の音」や「皇太子ニコライと京都ホテル」に関するエピソードなど、徐々に明らかになる京都の歴史的な軌跡から、知的な充足感が得られること間違いありません。
著者の想い
澤田さんは、京都という街の「歴史らしさ」「文化らしさ」に触れる中で、歴史を知ることで見える風景が変わると語ります。単なる観光地としての印象だけでなく、千年の都の背後にある物語や人々の営みを理解することで、観光客の心をも魅了し続ける京都の真髄に迫ります。読者は、本書を手に取ることで、単なる歴史の知識を超えた、より深い京都の魅力を体感できるでしょう。
著者紹介
澤田瞳子さんは1977年に京都府で生まれ、同志社大学文学部を卒業し、同大学院で歴史研究を行いました。彼女の作品は、中山義秀文学賞や新田次郎文学賞を受賞するなど高く評価されてきました。歴史小説家としての彼女の独自の視点から、古代から近代にかけての人間模様が描かれています。
書籍情報
- - タイトル: 京都の歩き方歴史小説家50の視点
- - 著者名: 澤田瞳子
- - 発売日: 2025年3月26日
- - 定価: 1,760円(税込)
- - ISBN: 978-4-10-603924-9
- - 関連リンク: 新潮社の公式サイト
このように、『京都の歩き方歴史小説家50の視点』は、京都の文化や歴史に対する新たな視点を提供する極上の一冊です。この本を手に、ぜひ京都の街を歩いてみてはいかがでしょうか。