中国濰柴動力、画期的なエンジン技術を商用化
濰柴動力は、中国のエンジン製造のリーダーとして、ディーゼルエンジンと天然ガスエンジンの新たな商用モデルを発表しました。2022年11月20日に行われた記念イベントでは、中国工程院の重要なメンバーたちが参加し、技術の進化や開発の背景が紹介されました。これには著名な専門家たちの認証も受けた事実が追認されています。
高熱効率を誇るディーゼルエンジン
濰柴動力が開発したディーゼルエンジンの本体熱効率は、驚異の52.28%を達成しました。この技術は、2020年9月に発表された50.23%から進化を遂げ、2022年には51.09%にまで到達しました。この数値は市場で主流となっている46%を上回っており、燃料効率と二酸化炭素排出量の削減に貢献します。実際、この技術の実用化により、年間で約1900万トンの石油が節約でき、6000万トンの二酸化炭素の排出が抑えられる計算です。
天然ガスエンジンの進化
濰柴の天然ガスエンジンも、熱効率が54.16%に達し、ディーゼルエンジンよりも高い数値を示しました。このエンジンは、2008年より「天然ガス筒内直噴技術」を開発し続け、着実に成果を上げてきました。結果的に、業界の基準である42%を大きく上回り、世界の高出力天然ガスエンジン市場において70%のシェアを誇るリーダー的存在となりました。これにより、燃料費を20%以上削減し、二酸化炭素の排出量も25%減少するとのことです。
技術革新の背景
濰柴の10年以上にわたる取り組みは、技術革新だけでなく、内燃機関業界全体に革命的な変化をもたらしました。ディーゼルエンジンの開発における王徳成博士、天然ガスエンジンの開発を担当した陳文淼博士は、これらの進展が内燃機関の性能向上に貢献する重要な要素であると語っています。
濰柴グループの企業概要
1946年に設立された濰柴グループは、現在、約10万人の従業員を抱え、2021年の営業収入は3000億元を超えています。濰柴は商用車、パワートレイン、農業機械など広範な事業を展開し、世界各国に製品を輸出しています。
濰柴動力は今後も技術革新を追求し、環境への配慮を強化することで持続可能な未来を実現していくでしょう。
公式ウェブサイト:
濰柴動力