ベクター・ジャパンがRocqStatを買収、タイミング解析を強化
2026年1月16日、ドイツ・シュツットガルトに本社を置くベクター・インフォマティク GmbHが、フランスのStatInf社からタイミング解析ツール「RocqStat」とその専門チームを買収したことが発表されました。この買収は、自動車業界を中心に需要が高まるソフトウェアの信頼性を更に向上させるための重要なステップです。
買収の背景と目的
近年、Software-Defined Vehicle(SDV)やセーフティクリティカルなシステムにおける安全性はますます重要視されています。そこでベクターは、タイミング解析や最悪実行時間(WCET)の推定に特化した技術を強化するため、StatInfのRocqStatを取り込むことに決定しました。これにより、顧客がより高い信頼性でタイミングの設計や検証を行えるようにすることを目指しています。
RocqStatの特色
RocqStatは、フランス国立情報学自動制御研究所(Inria)からスピンオフしたStatInf社が開発したソフトウェアで、組み込みシステムにおけるタイミングの安全性を確保するための強力なツールです。RocqStatの技術は、開発ライフサイクルの初期段階からタイミング情報や制約を統合し、継続的な検証を可能にします。
StatInfチームの統合
StatInf社のエキスパートたちは、既存のタイミング解析技術を継承し、ベクターのコードテストツールに新たな革新をもたらします。Eric Barton氏、ベクターのコードテストツール担当のシニアバイスプレジデントは、買収に関して「StatInfの技術と弊社のツールを組み合わせることで、タイミング制約に対する設計と検証が効率的に行えるよう支援する」と述べています。
今後の展望
ベクターは、中期的な戦略としてRocqStatを自社のVectorCASTツールチェーンに統合し、タイミング解析、WCET推定、ソフトウェアテスト、検証を一つの環境で行えるようにする計画です。これにより、顧客はワークフローを効率化し、より信頼性の高いソフトウェア開発が実現できるでしょう。
ベクター・インフォマティクの紹介
ベクターは、35年以上にわたり、自動車、医療技術、IoT、鉄道、航空宇宙など幅広い分野で、ソフトウェア・デファインド・システムの開発を支援してきた信頼のパートナーです。顧客のニーズに応じた高機能、高安全性、効率性を兼ね備えたソリューションを提供しており、世界中には32拠点、4500名以上の従業員がいます。
まとめ
RocqStatの買収により、ベクター・ジャパンはタイミング解析の分野での専門性をさらに拡大し、安全性の向上に向けた取り組みを強化します。顧客のニーズに応えるため、より高度な技術の開発が期待される中、今後の展開から目が離せません。