海洋の未来を求めて:『芸術未来研究場展 2025』
2025年11月21日から30日の間、東京藝術大学の大学美術館で開催される『芸術未来研究場展 2025』では、Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクトに参加したアーティストたちがその作品を展示します。このプロジェクトは、海洋研究と海洋の保全に注力する一般社団法人タラ オセアン ジャパンとJAMBIOが共同で推進しているもので、海藻や海草から成る“ブルーカーボン生態系”の重要性をアートを通じて伝えることを目的としています。
ブルーカーボンプロジェクトとは
「Tara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクト」は、全国に設けられた調査拠点において、海藻や海草が持つ環境的な価値を科学的に調査し、その情報を広く発信することを目指しています。これにより、普通の人々にもブルーカーボンの重要性を理解してもらうための啓発イベントも行われています。さらに、このプロジェクトにはアーティストたちも参加しており、科学者と共に調査に取り組む中で得た知識や感覚を独自の作品として表現しています。これにより、海洋環境への理解が深まることを狙っています。
アーティストたちは実際に海藻の分類作業に参加し、現場での経験を通して、海の大切さをアートとして具現化しています。このようなアプローチは、科学と芸術の融合を試みる新しい試みであり、観客に深い感銘を与えることでしょう。
芸術未来研究場展について
2023年に東京藝術大学のキャンパス外に新たに設立された芸術未来研究場は、アートを通じて人間と地球の未来を探求する活動に取り組んでいます。この組織では、企業や官公庁、研究機関との連携を強化し、さまざまな領域でのアートの新たな価値や役割を模索しています。今回の『芸術未来研究場展 2025』は、この理念に基づく多様なプロジェクトの成果を披露する場となります。
2025年度のTara JAMBIO ブルーカーボンプロジェクトのアート活動は、東京藝術大学と香川大学の共同プロジェクト「SIOME 東京藝術大学×香川大学 せとうち ART&SCIENCE」の一部として進められました。アートとサイエンスの融合によって、海洋研究を社会に引き寄せる新たな表現の可能性を探っています。
2025年度には、七か所の調査地点のうち六か所にアーティストが同行し、科学者たちとの交流を通じて得られた経験を作品に昇華しました。その成果物は、展示会の場でじっくりとご覧いただけます。
展示概要
- - 日時: 2025年11月21日(金)〜11月30日(日)
- - 時間: 午前10時 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)
- - 場所: 東京藝術大学 大学美術館(東京都台東区上野公園12−8)
- - 観覧料: 無料
- - 公式サイト: こちらをクリック
参加アーティスト
展示には以下のアーティストが参加しています。
- - 柴田早穂
- - 西原尚
- - 菅野歩美
- - 泉イネ
- - 川畑那奈
- - 後藤理菜
- - 井上裕史
- - 中山開
- - 間瀬朋成
タラ オセアンについて
一般社団法人タラ オセアン ジャパンは、海洋環境の研究と保全を目指すフランスの公益財団法人タラ オセアン財団の日本支部で、2003年に設立されました。タラ オセアンの活動として、地球温暖化や海洋の環境問題に対する調査を行い、全国規模でのマイクロプラスチック調査やブルーカーボンの啓発活動などを展開しています。この活動は、環境保護を考える上での新たな知識を提供するものでもあり、多くの人々に影響を与えることを目指しています。