新たな保険商品の誕生
福岡市に本社を置く株式会社ヤマップは、12月11日より、登山者の活動データに基づいて保険料が変動する「山歩(さんぽ)保険」を提供開始することを発表しました。この商品は、登山地図GPSアプリ「YAMAP」の歩行距離データを連動させることで、保険料が実際に歩いた分だけ変わる新しい仕組みです。今までにない、このデータ連動型の保険は、全世界でも初めての試みとされています。
「山歩保険」のユニークな仕組み
「山歩保険」は、3700円から5350円程度という幅広い保険料設定が特徴です。この保険商品は、1年間の歩行距離を合算し、その距離に応じて保険料が決定されます。例えば、年間100km登山するユーザーであれば、保険料は3370円程度となります。このように、保険料がユーザーの活動量に応じて柔軟に変動することで、より気軽に登山を楽しむことができる仕組みとなっています。
登山者のニーズに応える新しい補償内容
最近のデータによると、2023年には山岳遭難が過去最多を記録しました。こうした中で、「山歩保険」は遭難捜索に最大300万円の補償を提供するほか、歩行距離データを活かして目撃情報を収集する仕組みも取り入れています。これにより、登山者が安全に活動できる環境を整え、遭難時の対応力を向上させることが期待されています。
簡単な加入手続きと特別キャンペーン
「山歩保険」に加入するための手続きは非常にシンプルで、スマートフォンで完結します。特に、当日に加入することができるため、思い立った瞬間に保険に加入できる安心感があります。また、発売開始を記念して、YAMAPのアップグレード版「YAMAPプレミアム」への新規加入者に対し、6ヶ月間の無料体験キャンペーンも実施される予定です。
社会貢献を目指すインシュアテックへの挑戦
今後、ネイチャランス損保はYAMAPの蓄積されたデータをフル活用し、より良い保険商品を提供することを目指します。そして、「加入することで遭難事故を減少させる」という社会的な課題解決にも取り組んでいく考えです。
YAMAPについての更なる理解
YAMAPは、電波が届かない山の中でも、GPSを使って登山ルートを確認できるアプリで、全国の登山者と情報交換することができるプラットフォームです。2024年11月には累計470万ダウンロードを達成し、登山者アクティビティをサポートし続けています。
新たに登場した「山歩(さんぽ)保険」は、単なる保険商品以上の価値を持っており、アウトドア愛好者にとっての強い味方となることでしょう。これからの時代、山を愛する人々の背中を支える存在になりうる商品です。