健康経営の重要性を示す新たな資料が公開
京都市にある全国健康保険協会京都支部が、健康経営の推進を目的に、「京都働き世代の健康データブック」を公開しました。このデータブックでは、健康経営に取り組む企業の健康改善の状況を明らかにし、今後の健康経営の在り方に関する示唆を提供しています。
健康データブックの概要
2025年3月17日に発行されたこのデータブックは、協会が保有するビッグデータを活用し、宣言事業所と未宣言事業所の健診結果を8年間にわたり分析した結果をまとめています。特に、健康経営の信念を持ち取り組む事業所の従業員は、未宣言事業所と比べて健康度が向上していることが分かりました。
健康経営の影響
このデータブックでは、多岐にわたる健康改善の効果が見える化されています。健康経営がもたらす具体的な改善項目として以下の3つが挙げられています。
1.
メタボリスク: 健康経営に従事する事業所は、社内の生活習慣改善が促進され、メタボリスクが低下。
2.
喫煙割合: 喫煙禁止の取り組みが進むことで、従業員の病気リスクが軽減され、生産性も向上。
3.
朝食習慣: 朝食を摂らない割合が減少することで、集中力やパフォーマンスが改善される効果が見込まれます。
これらの項目は企業の生産性向上にも寄与するため、どのように健康経営を進めるかが重要です。
経年改善事例の紹介
データブックでは、和多田印刷株式会社の健康経営の取り組みも紹介されています。特定保健指導に注力し、実際に従業員の健康に改善が見られた事例を具体的に示すことで、他の事業所の参考にもなっています。
健康事業所宣言
京都支部では、「京から取り組む健康事業所宣言」というプロジェクトが実施されています。これは、健康経営に取り組む意志を持つ事業所がエントリーできる制度です。『健診を100%受診する』などの必須項目を含む5項目以上を選び、宣言した企業には専用の証明書が交付されます。
現在1,300社以上の企業が参加しており、企業文化の改善や従業員の健康意識を向上させる取り組みが広がっています。
協会けんぽ京都支部の役割
生命100年時代を迎えた今、働く方々が健康で長く仕事を続けられるためには、職場環境の良好さが不可欠と考えられています。協会けんぽ京都支部は、定期的な健康診断や健康維持のためのサポートを通じて、地域の健康づくりを推進しています。
私たちの健康を守るために、企業が果たすべき役割はこれからますます大きくなっていくでしょう。たくさんの事業所がこのデータブックを参考にし、健康経営に取り組むことを期待しています。
詳細なデータブックはこちらからご覧いただけます。