データで人材戦略を進化させる!富士通のCHROラウンドテーブルレポートから経営と人事の連携を深めるヒント
富士通株式会社が、企業価値向上につながるデータドリブンな人的資本経営の実現を目指し、2022年から毎年開催している「CHROラウンドテーブル」。2024年のレポートでは、NTTドコモ、テルモ、三井化学、三菱UFJ銀行、リコーといった大手企業のCHROやCHOと共に、人的資本価値向上モデルの検証結果や、エンゲージメントデータを用いた分析結果が公開されています。
本レポートでは、人事データ分析を通して、従業員エンゲージメントと組織パフォーマンスの関係性を明らかにし、企業が経営戦略と連動した人事戦略を実行するためのヒントを提供しています。具体的には、下記のような内容が盛り込まれています。
1. 人的資本価値向上モデルの検証:
第1回CHROラウンドテーブルで導き出されたモデルの汎用性を検証するため、参加企業の人材戦略や施策をモデルに紐付け、各社のストーリーを可視化しました。その結果、人的資本経営の実現に向けた具体的な施策や、モデルの有効性が確認されています。
2. エンゲージメントデータ分析:
企業の競争力に直結する従業員エンゲージメントデータに焦点を当て、エンゲージメントスコアと人事施策・組織情報の関連性、相関関係、因果関係を分析。分析結果から、エンゲージメントを高めるための具体的な施策や、マネジメント力の向上がエンゲージメントや組織パフォーマンスに与える影響などが明らかになっています。
3. 富士通の分析事例:
富士通では、自社のエンゲージメントデータを用いた分析結果を紹介。データとAIを活用した「Fujitsu Uvance」のオペレーションプラットフォーム「Fujitsu Data Intelligence PaaS」を用いて、従業員アンケートデータからウェルビーイングやマネジメント力の向上がエンゲージメントに与える影響などを分析。その結果、男性は心理的報酬、女性は周囲の環境がエンゲージメントに影響を与える可能性があるという興味深い結果が得られました。また、マネジメント力の向上は、エンゲージメントと組織パフォーマンスの向上に繋がる重要な要素であるという示唆も得られています。
本レポートは、人的資本経営に取り組む企業にとって、データ分析による戦略策定の参考になるだけでなく、経営層と人事部門の連携を強化し、人材戦略と企業価値向上を繋げるための重要な指針となるでしょう。
今後の展望:
富士通は、今後もCHROラウンドテーブルを通じて、人事施策と企業業績の関連性を明らかにするモデルの導出を目指し、参加企業を拡大していく予定です。また、データ分析結果から得られた洞察や知見に基づき、企業が経営戦略と連動した独自の人事戦略を実践できるよう、より高度な人的資本データの可視化などを支援していきます。
関連情報:
- - CHRO Roundtable Report 2024(https://activate.fujitsu.com/ja/insight/tl-chro-roundtable-20240718)
- - 企業価値の向上につながる人的資本経営の実践手法をまとめた「CHRO Roundtable Report」を発行(2023年4月20日プレスリリース)
- - 人的資本経営、どう進める?~大手5社の人事トップが本音で語った - フジトラニュース
本レポートは、人事部門だけでなく、経営層や戦略部門にも役立つ内容となっています。ぜひ、参考にしてみてください。