パナソニックHDとストックマーク、国内最大規模の日本語LLM「Panasonic-LLM-100b」共同開発へ

パナソニックHDとストックマーク、国内最大規模の日本語LLM共同開発へ

パナソニックホールディングス株式会社（以下、パナソニックHD）とストックマーク株式会社（以下、ストックマーク）は、パナソニックグループ専用の大規模言語モデル（LLM）「Panasonic-LLM-100b」の共同開発を発表しました。

今回の協業では、ストックマークが開発した独自LLM「Stockmark-LLM-100b」に、パナソニックグループの社内データを学習させることで、「Panasonic-LLM-100b」を構築していきます。

「Panasonic-LLM-100b」は、1,000億パラメータという規模を予定しており、企業が開発する自社専用のLLMとしては国内最大規模となります。

国内最大規模の知識を学習

「Panasonic-LLM-100b」は、ストックマークのLLMにパナソニックグループの社内情報を追加学習させることで、ビジネス領域における膨大な知識を習得します。

従来、企業が開発する自社LLMは70～130億パラメータの小型モデルが主流でしたが、今回の取り組みでは、1,000億パラメータという大規模モデルを採用することで、より高度な情報処理能力を実現します。

ハルシネーション抑制とセキュリティ対策

ストックマークのLLMは、ハルシネーション（学習データからは正当化できない回答を生成してしまう現象）の抑制に力を入れており、「Panasonic-LLM-100b」でもこの技術が活かされます。

さらに、企業の秘匿データを安全に学習できる仕組みを構築することで、セキュリティ面も強化されます。

マルチモーダル基盤モデルへの統合

「Panasonic-LLM-100b」は、パナソニックHDが開発中のマルチモーダル基盤モデルに統合される予定です。

マルチモーダル基盤モデルとは、テキスト、画像、音声など複数のデータ形式を統合的に処理できるモデルです。「Panasonic-LLM-100b」の統合により、パナソニックグループはより高度なAI技術を活用したサービスや製品開発を進めていくことが期待されます。

今後の展開

「Panasonic-LLM-100b」の開発は、パナソニックグループの業務効率化や新規事業創出に大きく貢献すると期待されています。

具体的には、以下のような分野への応用が考えられます。

顧客サービスの向上: チャットボットやFAQシステムの精度向上
業務効率化: 文書作成、データ分析、翻訳などの自動化
* 新規事業開発: AIを活用した新たな製品やサービスの開発

今回の共同開発は、日本の企業が独自の大規模言語モデルを開発し、ビジネスに活用していくための大きな一歩となります。今後、パナソニックグループとストックマークがどのような成果を生み出すのか、注目されます。