グローバル定点2025:9カ国のライフスタイルを徹底分析
博報堂生活総合研究所が毎年実施している「グローバル定点」調査の最新結果が発表されました。今回の調査では、日本、中国、アセアン(タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール)、そしてインドの計9カ国を対象に、15歳から59歳の男女13,000人を対象にしたインターネット調査が行われました。この調査は、各国のライフスタイルや行動様式、そして意識の違いを明らかにし、マーケティング戦略に生かすことを目的としています。
調査の目的と内容
「グローバル定点」は、1992年から日本で実施されている「生活定点」調査を基にしており、幅広い生活領域から約480項目にわたる質問が行われます。調査の結果は、各国の特性やトレンドを浮き彫りにすることを目指しています。
それでは、調査結果から特に注目すべき項目を見ていきましょう。
日本
日本においては、「安定した仕事・職場に満足」していると答えたのが25.6%で、これは9カ国中で9位という結果です。意外にも、前年から4.3ポイント増加しています。この傾向は、日本の厳しい雇用環境において、安定を重視する国民意識が強まっていることを示唆しています。
中国
一方、中国では「夢が欲しい」との回答が24.1%で1位を獲得しました。これは過去3年間で継続的に増加しているトピックであり、中国の若者たちが自己実現や将来への希望を強く求めていることを示しています。
タイ
また、タイでは「家事や仕事などを夫婦で平等に分担」が71.7%となり、これも1位です。この指標は、タイ社会における男女平等の意識の高まりを反映しています。特に、夫婦間の協力とバランスの必要性が増していると考えられます。
インド
インドでは「買い物にかける時間を増やしたい」という願望が40.1%で1位を占めています。加えて、インドは2025年からの調査参加となりますが、早くも生活スタイルの変化が見て取れるデータです。
今後の展望
「グローバル定点」は、今後も調査を継続し、各国の意識や価値観の変化を追跡することで、より詳細な洞察を提供していく予定です。これにより、各国のライフスタイル evolution を背景にしたマーケティング提案が一層強化されることでしょう。
今後の調査結果は、国際的なビジネス戦略だけでなく、日常生活にも影響を及ぼす大切な指標となるでしょう。各国の生活者が何を求め、どのように変化しているのかを学ぶのは私たちにとって非常に意味のあることです。今後もこの調査に注目し、多様な国々のライフスタイルを比較することで、より良い理解と共感を深めていきたいものです。