IoTが拓く未来:海水魚養殖の革命
近年、世界的な食糧問題や環境問題への懸念が高まる中、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが注目されています。その最先端をいくのが、株式会社スーパーアプリが開発したIoTサービス「マナシステム」です。
この度、この革新的なシステムが、海水魚の陸上養殖に採用されました。従来の水産養殖業における課題であった環境負荷の低減や、安定的な生産に大きく貢献すると期待されています。
アクアポニックス:環境に優しい次世代養殖
「マナシステム」が導入された養殖場は、環境負荷の低い養殖方法であるアクアポニックスを採用しています。アクアポニックスは、水産養殖と水耕栽培を融合させた循環型システムです。魚が排泄したものはバクテリアによって分解され、植物の栄養となり、植物は浄化された水を魚に供給します。この閉鎖的なシステムによって、水質汚染や化学肥料・農薬の使用を最小限に抑えることが可能です。
2025年大阪・関西万博でもアクアポニックスが注目を集めるなど、その環境への配慮と持続可能性から、近年注目されている技術です。
マナシステム:IoTで養殖を最適化
「マナシステム」は、IoTセンサーを活用して養殖環境をリアルタイムで監視・管理するシステムです。水温、pH、溶存酸素量など、様々なデータを収集し、最適な環境を維持することで、魚たちの生育を促進します。さらに、AIによるデータ分析によって、魚の収穫時期予測や病気の早期発見も可能になるなど、効率的な養殖を実現します。
従来のIoT機器では、センサーのメンテナンスや校正に手間がかかっていましたが、「マナシステム」はサブスクリプション型サービスを採用することで、これらの負担を大幅に軽減。ユーザーはセンサーの交換だけで済むため、日常業務の効率化にも貢献します。
スーパーアプリ社の挑戦:持続可能な社会の実現へ
株式会社スーパーアプリは、PC・スマートフォン向けゲーム制作会社としてスタートしましたが、近年は食糧問題や環境問題への意識の高まりを受け、IT技術を活かした持続可能な社会の実現に貢献しようと、事業の多角化を進めています。「マナの菜園」という日本最大級のアクアポニックス農場の運営を通して、日本の農業活性化にも取り組んでいます。
今回の海水魚養殖への「マナシステム」導入は、同社の取り組みの大きな一歩です。食糧問題の解決、環境負荷の低減、そして日本の農業の未来を担う、画期的な試みと言えるでしょう。
未来への展望:更なる可能性
「マナシステム」は、海水魚養殖への導入にとどまりません。今後、様々な農水産分野への展開が期待されており、その可能性は無限大です。スーパーアプリ社は、技術革新を続けながら、持続可能な社会の実現に向けて、更なる挑戦を続けていくことでしょう。
株式会社スーパーアプリ
所在地:愛知県名古屋市中区栄二丁目11番30号 セントラルビル5階
代表者:代表取締役 飯沼 正樹
設立:2010年6月8日
資本金:6,854万円
事業概要:農業・養殖業、IoT機器の製造・販売、アプリケーション開発
URL:https://www.super-appli.co.jp/