主婦・主夫層の「つながらない権利」調査結果とその背景
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層を対象にした調査によると、69.2%が休日を含む勤務時間外に仕事の連絡を求められた経験があると答えました。この調査は『しゅふJOB総研』が実施し、746件の有効回答をもとにしています。一方で、41.5%の回答者が「職場で“つながらない権利”が尊重されている」と認識。これらのデータから、現代の働き方についての課題が浮き彫りになっています。
調査結果の詳細
1.
69.2%が勤務時間外の連絡を受ける。休日に連絡を求められたという回答が多く、仕事とプライベートの境界が曖昧になっている現状が見受けられます。
2.
41.5%が「つながらない権利」を尊重されていると感じている。これは半数を下回る数字で、労働環境についての不満が示唆されています。
3.
子どもの数別の比較では、お子さんが多い回答者が「権利が尊重されている」と感じる割合が高かったことから、家庭の事情に対する配慮が影響している可能性があります。
4.
就業形態別比較からは、派遣社員が権利が尊重されていると感じる確率が最も高く、フリーランス(自営業)は低いという結果が出ました。これは、フリーランスが自分の時間をコントロールしにくい現状を示唆しています。
フリーコメントからの洞察
調査参加者は自由に意見を述べることができ、さまざまな意見が寄せられました。50代の一人は「仕事以外の時間を仕事に使うことは、精神的に休まらない」と述べ、勤務外の連絡に対するストレスを感じていることがわかります。また、同じ年代の別の回答者は「少しぐらいは休日に対応するのは普通」とし、権利の主張には難しい側面があると語りました。
つながらない権利の重要性
この調査からは仕事とプライベートを切り離すための「つながらない権利」の重要性が再認識されます。労働環境がスマートフォンの普及により一層厳しくなっている中で、この権利が尊重されることが求められます。休日を仕事から切り離すことは、心の健康を保つために必要な要素です。職場の理解増進が望まれています。
今後の展望
しゅふJOB総研の研究顧問、川上敬太郎氏は「つながらない権利」の重要性を強調し、企業側もこの権利の認識を広めていく必要があると述べています。この調査結果は、労働者が働きやすい職場環境を整えるための重要な指標となります。
今後も、こうした調査を通じて、職場における労働環境がより良いものになることが期待されます。主婦・主夫層の声を聞き、労働環境の改善に努めることが求められています。