NTTドコモグループが目指す2040年ネットゼロへの挑戦
NTTドコモグループが2030年には温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする"2040年ネットゼロ"を実現するため、同グループ内で必要なGX(グリーントランスフォーメーション)人材の育成に乗り出しました。その支援を行うのが、株式会社スキルアップNeXt。スキルアップNeXtは、環境分野のスキルを育成するプログラムをNTTドコモグループと共同で開発し、早速その導入が始まりました。
GX人材の育成に向けた具体的なアプローチ
スキルアップNeXtのプログラムは、GXスキル標準(GXSS)に基づいたもので、日本国内で初めてこの標準に準拠したとされています。このプログラムは、主に共通スキル研修と応用スキル研修の2つに分かれています。共通スキル研修においては、GXの重要性を理解し、基礎知識を習得することを目的とし、環境省認定の「脱炭素アドバイザー ベーシック」の資格取得が目指されています。
一方、応用スキル研修は、GXに関する実践的なスキルを身につけ、上位の指導者との連携を通じて業務を担当することを目指します。ここでは、GXSSの人材類型の一つである「GXコミュニケーター」になることが求められています。
GXスキル標準の構成とその意義
GXスキル標準は、GXに必要な知識とスキルを定義したもので、主に二つの側面から成り立っています。一つはGXリテラシー標準、もう一つはGX推進スキル標準です。これにより、温室効果ガスの管理や削減に関する「守り」のスキルだけでなく、ビジネス成長の機会を捉える「攻め」のスキルも養います。
GX人材市場の創出は、業界全体での人材不足や活用の不全を解消するための重要な取り組みであり、日本のGX推進に寄与することが期待されています。
専門家の声
NTTドコモの経営企画部サステナビリティ推進室の室長である涌井道子氏は、GX人材の育成が脱炭素の推進において欠かせない要素であると強調し、実践的なスキルを習得できる新たなプログラムを構築できたことを喜んでいます。
スキルアップNeXtの代表取締役田原眞一氏も、この取り組みを通じて同社の"2040年ネットゼロ"実現に向けて貢献できると確信しています。
未来への展望
GX人材育成プログラムの導入により、NTTドコモグループは環境負荷を減らしつつ、持続可能な社会を実現するための力強い一歩を踏み出すことが期待されます。このプログラムは、通信業界だけでなく、さまざまな業界におけるGX推進のモデルケースとなることでしょう。デジタル教育やスキルの進化とともに、環境問題に対する正しい理解と実践的なアプローチを広め、より良い未来へと繋げていく役割を担っていくことでしょう。今後の活動に強い期待が寄せられています。