JVCケンウッド、San Luis Aviationを完全子会社化
株式会社JVCケンウッドは、将来的な成長を見据え、米国カリフォルニア州に拠点を置くSan Luis Aviation, Inc.(以下「SLA社」)の株式を100%取得する計画を発表しました。この子会社化は2026年3月末を予定しており、主に北米の公共安全市場におけるIP無線事業の強化を目的としています。
子会社化の背景
JVCケンウッドは中期経営計画「VISION2025」の一環として、セーフティ&セキュリティ(S&S)分野の無線システム事業を重点事業と位置付けています。この分野では2030年までに1200億円の売上を目指し、公共安全市場において高セキュリティな無線通信システムを提供する方針です。
特に、SLA社が提供する高セキュリティIP無線サービス「ESChat」は、北米政府機関や公共団体において重要な通信手段として広く利用されており、すでに70万以上のユーザーが存在します。このサービスを介して、JVCケンウッドは既存の無線機端末に加え、より高機能なサービスを統合し、提案内容の幅を広げる予定です。
IP無線サービス「ESChat」の特長
「ESChat」は、法執行、救急対応、災害時の通信など、人命に関わる重要な通信をサポートするために設計されています。高い信頼性と情報セキュリティが求められ、米国連邦政府が定める「FedRAMP」認証を受けている唯一のIP無線サービスです。また、音声通信に加え、グループメッセージや位置情報の追跡機能なども備えており、多様なニーズに応えることができます。
今後の展望
JVCケンウッドの代表取締役社長である江口祥一郎は、「SLA社を迎え入れることは当社の無線システム事業をさらに発展させる重要な一歩です」と述べています。この子会社化により、北米公共安全市場での受注増加を狙い、「安心・安全な」まちづくりに貢献していく意向を示しています。
一方、SLA社のCEOであるJosh Loberも、JVCケンウッドとの協力関係の重要性を強調し、今後さらなる市場拡大を目指す意気込みを見せています。両社の連携によって、新たなビジネスチャンスが創出されることが期待されます。
結論
この子会社化は、JVCケンウッドにとって北米市場での競争力を一層高めるチャンスです。技術の進化と公共の安全への貢献が求められる中、両社が協力し合い、より良い通信ソリューションを提供することが求められています。今後の動きに注目が集まります。
お知らせ
詳細については、JVCケンウッドの公式プレスリリースをご覧ください:
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