阪急阪神不動産がオーストラリア進出
阪急阪神不動産株式会社は、オーストラリアの主要都市シドニー、メルボルン、ブリスベン、そしてパースにおいて、約86万平方メートルの賃貸面積を持つ物流不動産事業に新たに参画することを発表しました。この取り組みは、海外におけるファンドを通じた投資マネジメント事業の一環で、地域内の物流不動産市場への影響が期待されています。
事業の概要
本プロジェクトは、阪急阪神不動産が組成するファンド、HHPAUSが中心となり実施されます。このファンドは、オーストラリアの4都市で11か所の物流不動産の持分を取得し、現地法人であるESR Group Limitedと共同で賃貸や開発事業を行う予定です。ESR Group Limitedはアジア・太平洋地域で最大規模の運用資産を持ち、先進的な物流施設の開発を進めています。
本物件の特長
本事業では、合計11物件(43棟)の物流不動産が対象となっており、これら物件は全てオーストラリアの物流に適した場所に位置しています。物件は高床荷重や天井高などの優れた仕様を持ち、空調や冷凍・冷蔵などの先進設備を備えています。そのため、今後の安定的な賃貸需要が見込まれています。
- - 総物件数: 11物件(43棟)
- - 総敷地面積: 約169万平方メートル
- - 総賃貸面積: 約86万平方メートル
進出の背景
阪急阪神不動産は、2023年にHHPAUSを設立し、シドニーの複合施設「60 Margaret」を取得することでオーストラリア市場への進出を果たしました。この動きは、国際的な不動産市場における事業拡大の一環であり、今後もオーストラリアでの不動産事業の拡大が期待されています。
参画企業について
本事業には、阪急阪神不動産の他、株式会社商船三井と近鉄不動産株式会社が出資する予定です。両社は、物流と不動産の分野で豊富な経験を持ち、シナジーを生むことで本事業の成功を目指します。商船三井は、海事事業のみならず、不動産事業にも焦点を当て、幅広いビジネスを展開しています。一方、近鉄不動産も様々な不動産サービスを展開し、地域に密着した事業運営が強みです。
今後の展望
阪急阪神不動産は、引き続きオーストラリアにおける不動産事業の拡大を進め、地域環境への貢献を図る考えです。物流不動産市場における競争は激化していますが、先進的な施設の提供により市場ニーズに応えることが期待されています。また、今後は現地企業との連携や新規案件の探索に注力することで、更なる成長を目指していく方針です。
阪急阪神不動産の国際的な取り組みが、オーストラリアにおける物流インフラの発展に寄与することは間違いありません。今後の動向から目が離せません。