月の満ち欠けと二十四節気に親しむ新たな一冊『暮らしの図鑑暦のことば』

心を和ませる美しい言葉たち

忙しい日常の中で、私たちが忘れがちな「季節感」を呼び起こす一冊が発表されました。株式会社翔泳社から刊行される書籍『暮らしの図鑑暦のことば月の暦×二十四節気と七十二候の基礎知識×12カ月の風物』が、2025年12月10日に発売されます。この書籍は、著者の山下景子氏が、月の満ち欠けや二十四節気、七十二候に絡む美しい言葉を通じて、日本の四季を再発見する手助けをしてくれます。

日本の暦文化を感じる

私たちが日常生活の中で時折耳にする「立春」「夏至」など、これらの呼称は全て旧暦に由来しています。日本が明治以降に太陽暦へ移行したにも関わらず、様々な行事や風習の中に旧暦の文化が息づいています。この古き良き言葉たちは、現代の忙しさの中で忘れられがちな「季節の移ろい」を感じるための大切な手がかりとなることでしょう。

美しい言葉の宝庫

本書では、まず第一章で、月の満ち欠けに関する美しい言葉が紹介されます。例えば、「月の剣」「細愛壮子」「白月」など、月にまつわる言葉を写真と共に楽しむことができます。これにより、何気ない日常の一瞬に月の美しさを感じ取ることができるのです。

次に、第二章では二十四節気と七十二候の言葉が紹介されます。二十四節気は、1年を約15日ごとに分け、それぞれを漢字二文字で表現するものです。一方、七十二候は、より細かく季節の移ろいを漢字の3文字や4文字で伝えます。これらの言葉は、我々の周囲に息づく自然や気候をより鮮明に感じさせてくれます。

暦のことばがもたらす心の安らぎ

第三章では、各月の行事や風習、動植物についても触れられ、多様な話題が展開されます。これらは日常生活の中で実際に目にしたり、体験したりすることができ、読者にとっての「季節感」をよりリアルなものとして提供します。

現代社会では、気候変動の影響で季節感が薄れつつあります。だからこそ、山下氏が選んだ美しい「暦のことば」を学んでいくことは、心が安らぎ、ふとした瞬間に自然に目を向ける契機となるかもしれません。