積水化学、大阪本社にペロブスカイト太陽電池と蓄電池ユニットを接続し電力供給システムを稼働開始!
積水化学工業は、大阪本社のリニューアル工事で導入した「フィルム型ペロブスカイト太陽電池付き建材パネル」に、同社製の「蓄電池ユニット」とニチコン株式会社製の「パワーコンディショナ」を追加実装し、館内への電力供給システムの運用を開始しました。
積水化学の大阪本社が入居する堂島関電ビルは、2025年5月の完成を目指して大規模なリニューアル工事が進められています。昨年10月に国内で初めて実装されたペロブスカイト太陽電池は、今回、蓄電池ユニットとパワーコンディショナが追加され、11階のコワーキングスペースへの接続が完了しました。
このシステムでは、ペロブスカイト太陽電池で発電された電力を蓄電池ユニットに貯留し、館内のコワーキングスペースのコンセントなどで利用します。万が一の停電時には、非常用電源としても活用できます。
さらに、今回のシステムは「トライブリッド蓄電システム」と呼ばれるもので、将来的にはV2H(Vehicle to Home)スタンドを増設することで、ペロブスカイト太陽電池で発電した電力を使ってEV車を充電することも可能になる予定です。
積水化学は、今回のシステム導入によってビルの環境負荷低減に貢献するとともに、既存建築物への蓄電池導入をさらに促進し、ペロブスカイト太陽電池と組み合わせた多用途展開を積極的に探索していく方針です。
ペロブスカイト太陽電池の可能性
ペロブスカイト太陽電池は、従来のシリコン太陽電池に比べて、製造コストが低く、軽量でフレキシブルな特性を持つことから、近年注目を集めています。積水化学は、ペロブスカイト太陽電池を建材に組み込むことで、建築物の省エネルギー化に貢献するとともに、新たなエネルギービジネスの創出を目指しています。
蓄電池ユニットとパワーコンディショナの役割
蓄電池ユニットは、ペロブスカイト太陽電池で発電された電力を貯蔵する役割を担います。停電時にも電力を供給できるため、安定的な電力供給に貢献します。パワーコンディショナは、太陽電池で発電された直流電力を交流電力に変換する役割を担います。
まとめ
積水化学の大阪本社におけるペロブスカイト太陽電池と蓄電池ユニットを組み合わせた電力供給システムは、再生可能エネルギー利用と省エネルギー化を同時に実現する画期的な取り組みと言えます。今後も、ペロブスカイト太陽電池の技術革新と普及が期待されます。