INTLOOPグループがコムテックを完全子会社化
INTLOOP株式会社(以下、INTLOOP)は、2025年9月30日付で通信インフラ工事を手掛ける株式会社コムテック(以下、コムテック)の全株式を取得し、完全子会社化しました。この動きは、INTLOOPの連結子会社であるディクスホールディングス株式会社(以下、ディクスHD)を通じて実現され、グループ全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援体制をより一層強化するものです。
1. DXニーズの高まり
近年、企業におけるDX推進のニーズは高まっており、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査によると、日本企業の約35%が全社的にDXに取り組んでいるとされています。しかし、残りの多数は依然として断片的なアプローチに留まっています。このような状況では、全体的なデジタル化を推進するためには、通信およびITインフラの高度化が急務となります。
INTLOOPは、自社のテクノロジーとプロフェッショナルな人材を活用し、人と企業が共に成長できる社会の実現に向けて取り組んでいます。グループ企業である日本ディクスは、ITインフラ領域での支援を行い、コムテックは通信インフラ工事のプロフェッショナルとして、相互に補完し合う関係を構築しています。
2. 両社融合によるシナジー
今回の株式取得により、ディクスHDによる大規模案件への対応力と、コムテックの機動的な施工能力が統合されます。これにより、データセンター構築や次世代通信インフラのプロジェクトにおける需要にも迅速に対応できる体制を整えます。さらに、日本ディクスの静的な顧客基盤とコムテックの動的な施工力を組み合わせ、新たな顧客の獲得や既存顧客への付加価値提案が加速されることが期待されています。
具体的には、以下の3つのシナジーが考えられます。
1.
ITと通信をつなぐ支援体制:日本ディクスが持つITインフラの専門性とコムテックの現場力を生かし、顧客のDX推進がシステムと設備の両面から支援される体制を整えます。
2.
顧客基盤の融合:ディクスの大手通信キャリアや金融機関向けの顧客基盤と、コムテックの通信工事関連の取引先を統合し、新規顧客の獲得を進め、事業拡大を目指します。
3.
社会貢献とDX基盤の強化:ITと通信を横断的に支援することで、日本企業全体のDX推進と生産性の向上に寄与します。
3. 今後の展望
INTLOOPグループは、今後もM&Aを含む積極的な事業成長に努め、新たな提供価値を創出していく方針です。中長期経営計画「INTLOOP “VISION2030”」に基づき、先端テクノロジーとプロフェッショナル人材を集約したソリューションプラットフォーマーとして、DX時代をリードする企業基盤を構築していくと述べています。
4. まとめ
今回のコムテックの完全子会社化は、INTLOOPグループが目指すDX支援事業の進化に向けた重要な一歩であり、顧客企業に対してシステムと設備の両方からの包括的な支援を示唆しています。今後の成長に期待がかかります。彼らの取り組みは、より多くの企業がデジタル化を進め、競争力を高める助けとなるでしょう。