Phoxter、成田空港における航空物流の効率化に貢献するAGVを提供

Phoxter、成田空港における航空物流の新時代を切り開く

大阪府に本社を置く株式会社Phoxter（フォクスター）は、全日本空輸株式会社（ANA）が2024年10月に供用を開始する成田空港第8貨物ビルに、60台のAGV（自動搬送車）を提供することを発表しました。この取り組みによって、航空物流の現場における省人化と効率化が一層進むと期待されています。

AGV導入の背景

ANAは、成田空港の貨物ターミナルエリアに新たに貨物上屋を設置し、物流の効率化を図ることを目指しています。ANAは2019年からの調査をもとに、従来のフォークリフトによる運用からAGVを活用した新たな運用システムを導入するための検討を始めました。Phoxterの提案が価格や納期、拡張性の面で優れていると評価され、今回の協業が実現しました。

AGVの導入による具体的な効果

1. 省人省力化の実現

日本国内の多くの企業と同様に、航空物流においても人員の確保は大きな課題です。AGVを導入することで作業効率を高め、人手を減らすことが可能になります。安定したオペレーションの確保に寄与することで、航空物流業界における労働環境の改善も見込まれます。

2. 安全性の向上

貨物上屋内は限られたスペースに多くのフォークリフトが往来するため、作業の安全性が危ぶまれます。AGVはフォークリフトの作業を代替することにより、作業動線を短縮し、作業員の安全性を向上させるだけでなく、取り扱う貨物に対する接触リスクを軽減します。

3. フレキシブルな対応が可能

航空貨物は今後さらなる拡大が見込まれ、貨物上屋の拡張が必要になることも考えられます。AGVを利用することで、変化に応じた柔軟な対応が可能になるため、将来的なニーズにも迅速に応じられる体制が整います。

4. 保管効率の向上

従来の固定ロケーションシステムではなく、ゾーンニングによる管理に切り替えることで、余剰スペースを削減し、保管能力を最大限に引き出すことができます。これにより、AGVの導入による労力やコストの削減が期待できます。

Phoxterの今後の展望

環境への配慮やオペレーションの効率化が求められる中で、PhoxterはR&Dセンターを設立し、次世代物流システムの開発を進めています。モーダルシフトやフィジカルインターネットといった新しい物流の潮流の中、異なる輸送手段や施設を活用することで、柔軟な需要変動への対応体制を構築することを目指しています。