ZIPAIR、新たなリブレット塗膜施工で脱炭素化を推進
ZIPAIR Tokyoが、初めてリブレット形状の塗膜を施工したボーイング787-8型機の運航を開始しました。本取り組みは、日本航空(JAL)、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、オーウエル株式会社との共同プロジェクトによって実現。2026年1月27日より国際線の運航が始まります。
このリブレット塗膜は、航空機の胴体表面に微細な溝を形成することで、空気抵抗を低減させる目的があります。これにより燃料消費とCO2排出量を削減し、さらなる脱炭素化を目指しています。
成果と期待
ZIPAIRは、2025年5月にカーボンニュートラリティの認証を取得予定。新たなリブレット塗膜の導入はこの取り組みの一環で、施工方法にはオーウエルが改良を進めてきた「Paint-to-Paint Method」を使っています。この手法では、既存の塗膜の上に水溶性の型を用いて凹凸を形成し、重量軽減と耐久性向上を狙っているのです。
ZIPAIRの成田国際空港で施工されたこの新しい塗膜には、圧着治具と位置決め治具の改良が施され、これまで以上に施工の品質と効率が向上しているとのこと。また、東京国際空港でも施工が可能であることが確認され、今後の運用において多様な国際線への展開が期待されます。
技術革新の背景
このリブレット施工はすべてJAXAのリブレット抵抗低減推算技術に基づいて実施されています。過去のデータを基に、胴体上部への施工面積を拡大した結果、巡航時の抵抗低減率が0.31%に達し、年間の燃料消費量で約154トン、CO2排出量を約492トンの削減が見込まれるとされています。
加えて、従来のリブレット形状の改善を目指した新技術「鋭角片刃形リブレット」の研究も行われており、これによりさらなる減少が期待されています。新しいリブレットは、飛行環境での耐久性も確認されており、実践の現場でもその効果が期待されています。
今後の展望
この革新は、JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)との共同実証によって進行中であり、リブレット塗膜がもたらす燃費改善効果の検証が続けられます。今後も施工機体や範囲の拡大に向けた取り組みが進められ、航空機の脱炭素化をさらに推進することが期待されています。特に、長距離国際線における燃費改善効果の検証は業界全体にとって重要な要素となるでしょう。
これらの取り組みを通じて、ZIPAIRは航空業界における持続可能な技術革新を先導する存在となりつつあります。今後の動向に注目が集まります。