認知症を抱える人の自立を支える新ガジェット「ワタシテ」の登場
ノックオンザドア株式会社が新たに導入したプラットフォーム「ワタシテ」は、認知症患者とその家族、また介護・医療の関係者が情報を効果的に共有するためのサービスです。2026年1月14日の提供開始を控え、多くの期待が寄せられています。このプラットフォームは、認知症の方々が「自分らしく暮らし続けたい」という願いを実現するための強力なツールとなることでしょう。
「ワタシテ」の目的と背景
2024年に施行された「認知症基本法」は、認知症の方々を一方的に支えるのではなく、その人の意志や尊厳を重視する社会の在り方を求めています。ノックオンザドアは、この理念に基づき、2021年から認知症の当事者やその家族、関与する様々な専門職から意見を集め、実際の経験を通じて「ワタシテ」を形にしました。
このプラットフォームの特徴は、完成形を一方的に提供するのではなく、利用者とその家族が日々の思いや出来事を積み重ねながら、自分の個性を保つことができるよう導いていく点です。
プラットフォームの詳細
「ワタシテ」は、認知症の方が自らの人生や好みを記録し、それを周囲と共有できるよう設計されています。具体的な機能としては、以下のような内容があります。
1. ご本人情報の整理・共有
あらかじめ用意された質問に答えることで、認知症を抱える当事者の人生や趣味、必要な配慮を詳細にまとめることができます。このプロセスは、家族との対話を促進し、別の介護事業所に情報が引き継がれる際にも役立ちます。
2. 日常の出来事・生活の記録
毎日の出来事や体調、気になる症状を簡単に記録でき、時間の経過による変化を可視化します。これにより、当事者や家族、介護者が共通の情報を基に状況を把握する助けとなります。
3. 近況・連絡帳の確認
介護施設から届く連絡帳や写真・動画を通じて、具体的な日常の様子を把握できます。特に別居中の家族は、伝えにくかったご本人の近況を理解するための手段として位置づけられています。
今後の展望
ノックオンザドアは、「ワタシテ」を認知症の患者が自身の生活を中心に、日々の出来事や思いが積み重なっていく基盤に育てたいと考えています。このプラットフォームを通じて、認知症の当事者が選択を重ねながら「自分らしく」生活し続けることが可能になるよう、今後も現場の声に耳を傾け続けていく予定です。
開発チームの一員として、代表取締役社長の林 泰臣氏は認知症に関わる現場において言葉にできない思いや表現の難しい背景がたくさん存在すると述べています。この「ワタシテ」は、その声に応え続けることを目的としているのです。
事業責任者の眞籠 宏一氏は、認知症という言葉に対する新しい理解をプロジェクトを通じて得られたとし、このアプリの提供がゴールではなく新しいスタートであることを強調しました。今後、利用者と共に育てられるこのプラットフォームが、認知症を抱える方々にとって本当に役立つ存在となることが期待されます。
お問い合わせ情報
「ワタシテ」に関する詳しい情報やお問い合わせは、以下のメールで受け付けています:
「ワタシテ」を利用して、認知症のある方々がより良い生活を送るための一助となれればと思います。