2025年春の中古オフィス家具市場動向と未来展望
株式会社オフィスバスターズが発表した2025年3月度の「中古オフィス家具指数」について詳しく解説します。オフィス家具業界は近年、需要の変化や価格変動が見られ、企業のオフィス環境における重要性が増しています。特に2025年3月は年間で最も需要が高まる時期とされ、様々な商材において増加傾向がみられました。
市場全体の概況
2025年2月の主要5区(中央区、港区、千代田区など)の空室率は3.86%となり、前月より0.08%の減少を記録しました。賃料は平均160円の上昇が見られ、有効求人倍率は1.24倍と若干の悪化がありましたが、失業率は2.4%に改善している状況です。
このような経済環境の中、2025年の3月はオフィス家具の需要が高まる季節であり、多くの企業が新たなオフィス環境の整備を検討し始めています。しかし、アメリカの関税問題や国際情勢の影響には注意が必要です。投資計画を持つ企業は多いものの、実行するかどうかの判断が難しい状況にあります。
各商材の価格動向
チェア
販売価格は昨月比で1,540円、昨年比では189円の上昇。高級チェアとローコストチェアの両方で販売が増えており、需要期によるまとまった引き合いが多く寄せられています。
デスク
販売価格は542円の上昇。フリーアドレスの導入に伴い、デスクの販売数が増加しており、特にワークテーブルの需要も伸びています。
書庫
こちらも販売価格が1,435円上昇。両開きやラテラル仕様のローキャビネットが人気で、特に最近ではブラック色の書庫への問い合わせが多くなっています。
ロッカー
パーソナルロッカーの販売増により、単価は850円上昇。特に4人~8人用のロッカーへの需要は依然として高まっています。
テーブル
大型会議用テーブルやスタックテーブルの需要により、テーブルの価格は減少傾向が見られるものの、依然として引き合いが多いという状況です。
今後の展望
3月はオフィス家具業界にとって最も需要が高い時期であり、ABW(Activity Based Working)を意識したオフィス作りの動きが活発化しています。特に打合せ用のソファーやブースに関する問い合わせが増加しており、企業はより快適な作業環境を追求しています。
4月も引き続き需要が見込まれ、ゴールデンウィークの影響で需要は5月まで続くと考えられています。これに伴い中古オフィス家具市場の動向に注目が集まり、企業の投資戦略にも影響を及ぼすことでしょう。
この調査は2025年3月1日から31日までの期間に、当社の販売データを基に独自に実施されたものです。オフィス家具の選定や購入を考えている方にとって、重要な情報を提供しています。今後もこの傾向を継続して注視し、皆様に有益なデータを提供できるよう努めて参ります。