親子のふれあい時間が減少傾向に?
シチズン時計が、「時の記念日」にちなみ小学生の子どもを持つ共働き夫婦400組を対象に行った『親子のふれあい時間』に関する調査が注目を集めています。調査結果からは、親子が共に過ごす時間が減少していることが浮き彫りになっています。
調査の概要
この調査は、経年変化を探るため、2012年に行われた同様の調査と比較し、新たな質問も追加されました。調査期間は2025年3月27日から3月28日まで。インターネットを通じて実施され、小学生の子どもを持つ全国の共働き家庭を対象としています。
減少する親子時間
結果によると、親子で過ごす時間は平日に平均2時間19分、休日に4時間19分であり、いずれも2012年に比べて減少しています。特に休日は、約70分の減少が報告されています。この傾向は、個別活動の増加や、スマートフォンやタブレットの浸透が背景にあると考えられています。
また、平日と休日の会話時間も減少しており、特に高学年の子どもとの会話時間は顕著に短縮されています。親子で一緒にいる時間が減る中、自然な会話が少なくなっている現状も浮き彫りとなりました。
親子の会話内容
調査では、親子の会話内容は引き続き友人や学校行事が中心であるものの、近年の時事ネタが増える傾向も見受けられます。約65%の家庭で最近のニュースや社会の話題について会話が行われており、特に「物価高」「気候変動」といった身近なテーマが子どもとの会話に上ります。親が生活を通じて社会の出来事を伝え、家庭内での学びの時間が形成されている様子が窺えます。
スマートフォンの影響
さらに、子どもたちがスマートフォンやタブレットを利用する時間が増えています。平日平均「約2時間」の使用時間が記録されており、高学年になるほど長時間使用する傾向があることが分かりました。最も多く利用されている目的は「動画視聴」と「ゲーム」であり、学習としての利用は限定的なことも指摘されています。
時間制限の実態
家庭でのデジタルデバイスの利用に関するルールも調査されました。約73%の家庭が何らかの時間制限を設けている中、最も多いのは「2時間まで」という制限です。子どもたちの成長に合わせて家庭内ルールも変化していますが、自己管理を任せている家庭も少なくありません。
まとめ
この調査結果から、親子のふれあい時間が時代とともに変化している現状が明らかになりました。特にデジタル端末の普及が親子の接触やコミュニケーションに影響を与えていることは、一つの社会的課題とも言えるでしょう。親としての役割が問われる中、親子交流の時間をどのように確保し、充実させていくのかが今後の課題と言えそうです。