能登の災害と新たな環境の視点を探るシンポジウム開催
2024年12月8日と9日に、大阪府茨木市で「災害と『脈』をめぐって~大気と大地と『いのち』をかけつなぐために~」というタイトルの環境シンポジウムが開催されます。このシンポジウムでは、能登半島で起きた1月の震災および9月の豪雨災害を受けて、新たに提案される環境改善策について議論されます。
能登半島は最近の自然災害によって深刻な影響を被りました。一般財団法人杜の財団は、これまでに行った約11回の復興支援作業を通じて、地元の環境の再生を目指してきました。これらの作業は、単に瓦礫を撤去するものではなく、土地の循環機能を再生するための施工手法を取り入れています。このアプローチは、自然の循環機能を維持することを目指しています。
環境再生の重要性
「脈」とは、大地の中の空気や水の通り道を指し、これはまるで人体の血管のように重要な役割を果たしています。この「脈」が遮断されると、土砂崩れや地盤の不安定化を引き起こす可能性があります。逆に「脈」を適切に整備することで、自然の循環機能を再生し、減災や防災に寄与することが期待されます。
シンポジウムでは、能登半島での実際の取り組みや、それを基にした効果が紹介されます。特に、斜面崩壊が続いていた場所での環境改善活動の成果が注目されています。対象地域では、土砂流出がほぼ解消され、安定した斜面の形成が進められています。
多角的な視点からの検証
このシンポジウムでは、地理学、土壌物理学、社会統計学、建築学、環境社会学といった多様な分野からの観点で、現代土木の問題点や災害との関係性を検討します。また、登壇者には、新潟大学や京都工芸繊維大学、立命館大学などの専門家が参加し、それぞれの分野における知見を共有します。
シンポジウムの詳細
このイベントは、対面およびオンライン(ハイブリッド)で開催されるため、参加者は自宅からも参加可能です。参加費用は2日間参加の場合、学生が5000円、一般が12000円となっており、1日参加の場合の幅広い選択肢も用意されています。
このような取り組みは、能登半島だけではなく、日本全体で通じる課題と解決策を模索するものです。災害が頻発する現代において、私たちひとりひとりの意識と行動が、未来の環境を守っていく大切な要素になっています。多くの人に参加してもらい、一緒に考える機会を持てることを期待しています。
シンポジウムスケジュール
- - 12月8日:開会挨拶や各講演、14時からはパネルディスカッション。
- - 12月9日:参加者の意見を集約する総合討論。
このシンポジウムに興味のある方は、事前に参加申し込みが必要です。詳細は、指定のPeatixサイトをご確認ください。