音楽とテクノロジーの融合、「MOVE FES. 2026」開催決定
一般社団法人WITH ALSが主催する音楽フェス「MOVE FES. 2026」が、2026年6月20日(土)に東京都港区のEXシアター六本木で開催されることが決まりました。これは、難病ALSの啓発を目的としたもので、今年で10周年を迎えます。
このフェスは、2016年に始まり、様々なアーティストや技術者が協力して取り組んできたイベントです。主催者である武藤将胤氏は、ALSとの闘病を学びの場にしながら、音楽とテクノロジーの融合による新たな表現を提案してきました。これまでの開催では、音楽を通じて技術を実験的に活用し、「できない」を「できる」へと変え続けてきました。
今回の10周年のテーマは「THANKS × RESPECT. 感謝と尊敬の10年。」。これまで支えてくださった方々への感謝を込め、新たな挑戦をお届けします。
声を再現する新技術
「MOVE FES. 2026」では、NTT人間情報研究所とNTTテクノクロスが共同開発した最新のクロスリンガル音声合成技術を使用し、武藤氏自身の約10年前の声を再現する試みが行われます。少ない音声データから再構築された声は、本人にとっても、家族にとっても大きな意義を持つでしょう。この技術を使ったメッセージ動画があるので、ぜひチェックしてみてください。
身体を超えたマルチメディア体験
MOVE FES. 2026では、視線でDJ・VJを操作するEYE VDJ MASAのパフォーマンスや、ライブステージやXRアーティストとのコラボレーションアート、さらには「01 ROBOT POP-UP STORE」など、多様なプログラムを予定しています。また、現地会場だけでなく、オンライン配信やメタバース会場での同時展開も行われ、現地・自宅・仮想空間から参加できる「BORDERLESS LIVE」を実現します。
さらに、武藤氏が長年取り組んできた筋電信号を用いたドローンゲームのeスポーツを体験できるプログラムも登場します。これは、身体の動きを最小限に抑えながらも、テクノロジーの力で表現できる機会を提供し、「身体が動かなくなっても、誰もが表現できる社会」へとつなげるものです。
テクノロジーと人の想いをつなぐトーク
「THANKS × RESPECT」のテーマのもと、ステージではALSと共に歩んだ10年間を振り返る「ALS TALK SHOW」も予定されています。このトークには分身ロボットの開発者や脳波とロボットに関わる研究者など、様々な分野の専門家が登壇し、最先端の技術やプロジェクトについて語ります。社会の最新情報を聞ける貴重な機会となるでしょう。
2024年12月よりクラウドファンディング開始
「MOVE FES. 2026」に向けて、12月4日(木)よりクラウドファンディングが開始されます。目標金額は500万円。集まった資金はイベントの開催に必要な費用として使用され、目標を超える場合はWITH ALSの活動に活用される予定です。支援者には来場チケットや限定グッズも用意されています。
武藤将胤のメッセージ
武藤氏は、「MOVE FES.」を始めた当初は、自身の未来も定かではなかったと告白しつつも、テクノロジーとクリエイティブの力でALSの未来を変えていくとの強い信念を持っています。治療法の確立がされていない中でも、続けて支援の輪が広がっていくことを信じ、次の10年を見据えた希望に満ちたフェスにするという意気込みを語っています。
開催概要
イベント名: MOVE FES. 2026
日程: 2026年6月20日(土)
会場: EXシアター六本木、
公式サイト:
MOVE FES. 2026
音楽とテクノロジーが融合し、未来に希望をつなげる「MOVE FES. 2026」。ぜひご参加ください!