遺伝性乳がん卵巣がんを知るイベント「クリトモ式クッキング」開催
2024年11月4日、東京都新宿区に本社を構える
ミリアド・ジェネティクスが主催となり、遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の啓発イベント「クリトモ式クッキング&トークショー」が開催されました。このイベントには、料理家であり自身もHBOCを抱える
栗原友さんが出演し、参加者に向けて料理の実演とトークを行いました。
イベントの趣旨は、乳がんや卵巣がんに対する理解を深めてもらい、早期発見を促進すること。日本人女性において乳がんは最も多いがんであり、その一因としてHBOCが挙げられています。この機会を通じて、多くの人にHBOCのリスクや遺伝子検査について伝えることが目的です。
HBOCとは?
遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)とは、乳がんや卵巣がんのリスクが遺伝的要因によって高まる状態です。これは、遺伝子に変異があることが原因であり、専門の医師や遺伝カウンセラーとの相談を通じて、遺伝子検査を受けることで診断が可能です。これにより、リスクに応じた適切な治療や予防策を講じることができるようになります。
詳しい情報は、ミリアド・ジェネティクスが運営する「正しく知りたい!遺伝性乳がん卵巣がん」サイトで確認できます。
クリトモ式クッキングの内容
第1部:オリジナルレシピ料理実演
栗原さんによる「タコのラグーソースパスタ」と「刺身パックを使ったブルスケッタ」の調理実演が行われ、参加者たちはその美味しさに感動していました。栗原さんは、鮮やかな料理や素材選びのこだわりについても詳しく語りました。
第2部:体験談を語るトークショー
実演が終わると、栗原さんは自身の乳がん診断の経験について語りました。彼女が初めてしこりに気がついたのは、娘さんとグアム旅行中の出来事でした。快適な時間を過ごしていたはずが、胸に異変を感じ、すぐに検査を受ける決断に至ったとのこと。
「お医者さんは自分で選べる、ということを知っていました」と栗原さんは力強く語ります。彼女は、最初の担当医からのアドバイスに従うのではなく、より専門的な知識を持つ医師に転院。その結果、様々な療法の可能性を知ることができました。
遺伝子検査の重要性
栗原さんのストーリーは、遺伝子検査が重要である理由やその結果どのように人生が変わるかということを教えてくれます。彼女が遺伝子検査を受けたのは保険適用外の段階でしたが、自分の健康を第一に考え、治療の明確な方向性を得るために検査の必要性を強調しました。ここでのポイントは、遺伝子検査がただの血液検査であり、思っているほど難しいものではないということです。
参加者へのメッセージ
栗原さんは最後に、遺伝子検査についてのメッセージを送ります。「検査という言葉にハードルを感じるかもしれませんが、自分の未来を考える上で、とても重要なステップです。ぜひ、一度検討してみてください。」と訴えかけました。
このイベントは、HBOCに対する知識を深めるとともに、サポートを求める段階が重要であることを多くの参加者に確信させる内容となりました。地域の健康が向上する一助となるよう、今後もこのような啓発活動が続けられることを願います。