東京都が新たに支援するスタートアッププロジェクト
東京都はCIC Instituteと連携し、都市関連テクノロジーのイノベーションを推進するための新たなプロジェクト「Global CityTech Bridge」の2025年度採択プロジェクトの第二弾を発表しました。これは、社会実装を目指すスタートアップの新しい試みとして、多くの企業が参加しています。
プロジェクトのラインアップ
今回の採択プロジェクトには、以下の4つが選定されました:
1.
排熱利用で脱炭素社会を目指す
-
採択スタートアップ: 株式会社elleThermo
-
実装パートナー: サッポロ不動産開発株式会社
このプロジェクトでは、室温以上の熱を電力に変換する半導体増感型熱利用発電素子(STC)を使用し、街のインフラで発生する排熱の効果的な利用を目指します。実装パートナーは、恵比寿ガーデンプレイスにて実証実験の場を提供します。
2.
福祉モビリティのインフラ構築
-
採択スタートアップ: 株式会社mairu tech
-
実装パートナー: 株式会社長谷工シニアウェルデザイン
医療・福祉モビリティサービスを通じて、介護施設での移動をスムーズにすることを狙いとしたプロジェクトです。これにより、利用者に対するサービス向上と職員の負担軽減を実現します。
3.
運転士早期育成用の多言語ツール作成
-
採択スタートアップ: 株式会社ビースポーク
-
実装パートナー: 東海旅客鉄道株式会社
この取り組みでは、新幹線運転士の運転技術継承をAI技術を活用した教材で支援し、特に緊急時の対応に焦点を当てた教育手法を確立します。
4.
人流解析AIで都市回遊性向上
-
採択スタートアップ: 株式会社Delight Flow
-
実装パートナー: 渋谷区
渋谷駅周辺の人流を分析することで、都市回遊性を高める施策を推進します。このプロジェクトは、aora株式会社が運営するソーシャルファイナンスアプリ「Pucre」と連携し、実証データを収集します。
プロジェクトへの多面的な支援
CIC Instituteは、これらのプロジェクトに対して、社会実装に向けた資金提供を行うほか、顧客獲得や成長支援、国際展開に関するフォローも行う予定です。特に2024年度の採択プロジェクトとの連携を強化し、より大きなインパクトを目指すとしています。
10月15日にはCIC Tokyoで発表会が予定されており、参加を希望する事業者向けには事務局からの情報提供を行っています。
Global CityTech Bridgeの意義
「Global CityTech Bridge」は、都市問題に対するテクノロジーソリューションを実証を通して広めるためのプログラムです。CIC Instituteと清水建設株式会社が共同で運営し、スタートアップに対してマッチングの機会を提供しています。この取り組みにより、東京での成功事例をもとに、海外市場への展開も視野に入れています。
今後も東京都は、持続可能な社会の実現に向け、スタートアップと密に連携していく方針です。詳細な情報については、公式サイトで確認することができます。