2025年新成人調査:経済への関心とSNS利用の変化
株式会社マクロミルが実施した新成人に関するインターネット調査の結果が発表されました。調査は500人を対象に行われ、2025年の成人式に向けた様々な関心事や価値観の変化が浮き彫りとなっています。
経済・金融政策への高い関心
新成人が最も関心を寄せたトピックは「経済・金融政策」で、その割合は41.4%に達しました。前年から6.4ポイントの増加であり、特に景気や雇用に関するニュースへの意識が顕著です。近年の物価高や為替の影響を受けて、経済問題に対する理解や認識が高まっていることが如実に表れています。
貯蓄・資産運用の意識
新成人の56.0%が貯蓄や資産運用を実施している一方で、44.0%は行っていないとの結果も出ました。特に「新NISA」の利用は11.2%であり、貯蓄形態としては預貯金が最も一般的です。このため、新成人の間では資産運用に対する興味はまだまだ発展途上であると言えるでしょう。
SNS利用の急増
調査では「TikTok」の利用率が61.2%に達し、5年間でその数は約5倍にも増加しました。また、新たに支持を集めている「BeReal.」も28.2%と前年からの増加が見られています。このようなSNSの利用が影響し、新成人たちは短時間に効率的に情報を取得することを求めるタイパ重視の傾向が強いです。
生成AIの利用
生成AIに関しては、週に1回以上使用する新成人が37.0%に上り、主に学業の場での活用が目立ちました。特にレポートや課題の執筆に際して活用していることが明らかになっており、学習環境におけるデジタル化が進んでいるとも言えます。
情報源の変化
信頼できる情報源として最も評価されたのは「テレビ」であったものの、その割合は前年に比べて減少しました。一方で、ニュースサイトやアプリの信頼度は増加傾向にあり、特に若い世代の情報収集方法において変化が見られています。
海外への関心の減少
海外での経験に対する関心は全般的に低下し、「ワーキングホリデー」への興味も前年から12.6ポイント減少、33.2%に留まりました。これは、コロナ禍や経済の変化による影響があると考えられます。
成人式への参加意向
成人式への参加意向は56.8%で、前年から徐々に減少していることが報告されています。この背景には、成人式自体の価値観の変化も影響している可能性があります。
活躍を期待する有名人
新成人たちが重視する有名人は、1位「芦田愛菜」、2位「鈴木福」、3位「本田望結」となっており、子役出身のタレントが支持されているようです。
この調査結果から、国の経済情勢を把握し、新しいデジタルツールの活用に積極的な姿勢が読み取れる一方、伝統的な情報源であるテレビの影響力の低下が見えてきます。新成人にとって安定した将来を描く中で、経済や資産運用が重要なテーマとなることが示されています。今後もこのデジタルネイティブ世代の動向に注目が集まるでしょう。