#日本 #韓国 #朴喆煕

2025年、日韓国交正常化から60周年を迎えるにあたり、元駐日韓国大使の朴喆煕氏が著書『誠信交隣元駐日韓国大使が東アジアの未来を読む』を刊行しました。この著書は、両国の関係の現状と未来を展望し、歴史的文脈の中での理解を促進します。

タイトルの「誠信交隣」は、江戸時代に活動した儒学者、雨森芳洲の言葉に由来しています。彼は誠実であることの重要性と、隣国との関係を大切にする姿勢を説きました。1965年6月、日本と韓国は日韓基本条約を締結し、国交を正常化させました。しかし、その過程には多くの課題がつきまとっています。特に、過去の植民地支配の影響は今なお根深い問題として存在しており、両国の関係は一進一退を繰り返しています。

著者の朴氏は、韓国の名高い国際政治学者であり、日本における政治分析にも定評があります。彼は2012年から2021年にかけて東京新聞と中日新聞に寄稿し、その中で日韓関係に限らず、中国、北朝鮮、アメリカなどの東アジア情勢を様々な視点から取り上げています。著書には、彼が行った講演や、大型コラムの内容が再構成され、豊富な情報が詰め込まれています。

現在、北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の対外膨張という重大な課題が東アジア地域に影を落としていますが、日本と韓国は共に議会制民主主義を持つ国として、互いに重要な貿易相手国です。国交正常化以来、両国の人的交流は拡大し、韓流ドラマやK-POPは日本でも広く受け入れられています。これらのことは、両国の関係が新たなステージに移行していることを示唆しています。

本書の構成は、韓日国交正常化60周年に寄せた講演、韓日関係の展望、北朝鮮に関する諸情勢、そして東アジアの俯瞰的な視点を持っています。著者が直接体験した外交や交流促進に関する内容が含まれており、非常に読み応えのある一冊です。

また、朴氏は2024年から2025年にかけて駐日韓国大使も務める予定であり、その経験が著書にも色濃く影響していると考えられます。日韓の歴史的背景を理解することで、両国の未来がどうあるべきかをより深く考えるきっかけになるかもしれません。

本書『誠信交隣』は、2025年10月29日に発売予定で、282ページの内容を含み、価格は2200円（本体2000円＋税）です。著者の洞察に基づいた内容は、日韓関係や東アジア情勢について新たな視点を提供し、読者にとって価値のある情報源となることでしょう。

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